ドル・コスト​平均法を知る

  • レベル やさしい
  • 読む時間 約9分
  • 最終確認日 2026年10月12日
  • 投資を勧めるものではありません

このレッスンで分かること

  • ドル・コスト​平均法が​何と​呼ばれ、​どう​説明されているかを​説明できる
  • 買える​口数と​平均購入単価を、​例の​数字で​計算できる
  • 一括投資と​比べて​言える​ことと​言えない​こと、​損失が​出る​場面を​説明できる

先に読むとよいレッスン:長期・積立・分散の​考え方を知る

例の​数字は、​ことわりの​ない​限り、​説明の​ために​作った​ものです。​実際の​値動きや、​実在の​商品の​数字では​ありません。

目次

呼び方と​考え方を知る

定期的に​同じ金額で​買い付ける​方法は、​ドル・コスト​平均法と​呼ばれます。

点線の​下線が​ある語は、​押すと​意味が出ます。

レッスン​「長期・積立・分散の​考え方を​知る」では、​積立投資の​考え方と、​買える​口数が​変わる​あらましを​見ました。​このレッスンでは、​その計算を​一歩​進めて、​平均購入単価の​求め方と、​この方法で​言える​こと、​言えない​ことを​見ていきます。

日本証券業協会(この節の出典の一覧へ)は、​毎月など​定期的に、​同じ購入額​(1万円など)で​買い付ける​方法を、​定額購入法​()と​説明しています。​資産運用業協会(出典「資産運用で大切なこと|資産運用業協会」を別のタブで開きます)は、​長期に​わたって​定期的に、​一定金額で​同一の​商品を​買い付けていく​投資方法と​説明しています。​金融庁(出典「資産形成の基本:NISA特設ウェブサイト:金融庁」を別のタブで開きます)は、を、​一括で​投資するのではなく、​あらかじめ決まった​金額を​続けて​投資する​ことと​説明し、​財務省中国財務局(出典「投資のリスクを減らす方法【積立投資】:財務省中国財務局」を別のタブで開きます)は、​積立投資は​ドル・コスト​平均法とも​呼ばれると​説明しています。

日本証券業協会の​用語集には、​毎回​同じ数量​(10株など)を​買い付ける​定量購入法も​あります。​同協会は、​定量購入法でも​購入価格は​平均化されるが、​定額購入法の​ほうが​平均購入価格を​安く​できると​説明しています。

定額購入法と​定量購入法​(​日本証券業協会の​説明を​もとに作成⁠)

方法毎回​そろえるもの例
定額購入法​(ドル・コスト平均法⁠)購入額毎月​1万円分を買う
定量購入法購入する数量毎月​10⁠株を買う

やさしく​言うと、​ドル・コスト​平均法は、​毎回​「同じ​金額」で​買う​方法です。​価格が​低いときは​多く、​高いときは​少なく​買うことに​なります。

要点

ドル・コスト​平均法は、​定期的に​同じ金額で​買い付ける​方法です。​同じ数量を​買う​定量購入法とは​区別されます。

口数と​平均の​計算を知る

買った​金額の​合計を、​買った​口数の​合計で​割ると、​平均の​購入単価が​求められます。

資産運用業協会(出典「基準価額と分配金|資産運用業協会」を別のタブで開きます)は、​投資信託の​取引の​単位を​「口」と​呼び、​1口1円で​運用が​始まった​投資信託は、​1万口あたりのを​公表していると​説明しています。​ここでは、​これで​計算します。は、​買った​金額の​合計を、​買った​口数の​合計で​割って​求めます。​レッスン​「長期・積立・分散の​考え方を​知る」で​「平均買付金額」と​呼んだ​ものと​同じです。

例1:毎月​2万円を​5か​月買う場合

毎月​2万円ずつ、​5か​月続けて​同じ投資信託を​買います。​1万口あたりの​基準価額は、​1か​月目から​順に​1万円、​8,000円、​5,000円、​8,000円、​1万円だったとします​(手数料や​税金、​分配金は​考えません。​基準価額の​動きは、​計算の​ために​置いた​値です⁠)⁠。

  1. 買える​口数は、​2万円 ÷ 基準価額 × 1万口で、​順に​2万口、​2万5,000口、​4万口、​2万5,000口、​2万口です。​合計は​13万口です。
  2. 払った​金額は​10万円なので、​平均購入単価は、​10万円 ÷ 13万口 × 1万口で、​約7,692円です。​5回の​基準価額の​単純な​平均は、​8,200⁠円です。
  3. 5か​月目の​基準価額1万円で​評価すると、​13万口は​13万円です。

平均購入単価は、​単純な​平均より​低くなりました。​5か​月目の​基準価額が​平均購入単価より​高かった​ため、​評価額は​払った​10万円を​上回りました。

例1の図。月ごとに買える口数の棒グラフ。基準価額1万円の月は2万口、8,000円の月は2万5,000口、5,000円の月は4万口、8,000円の月は2万5,000口、1万円の月は2万口。
図:例1で、​月ごとに​買える口数。

毎回​同じ金額で​買うと、​平均購入単価は​基準価額の​単純な​平均より​低くなるか、​同じに​なります。​利益が​出るか​どうかは、​評価する​ときの​基準価額が、​平均購入単価より​高いか​どうかで​決まります。

やさしく​言うと、​平均購入単価は​「合計で​いくら払い、​合計で​何口買えたか」から​求める、​1万口あたりの​平均の​値段です。

要点

平均購入単価は、​買った​金額の​合計を​口数の​合計で​割って​求めます。​毎回​同じ金額で​買うと、​単純な​平均以下に​なります。

確認問題

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一括投資と​比べてみる

どちらの​結果が​上回るかは、​買い付けている​間の​値動きで​変わります。

資産運用業協会(この節の出典の一覧へ)は、​同じ金額で​同じ投資信託を​何回かに​分けて​投資する​こと​()で、​一度に​投資するより​購入価格を​抑える​効果が​期待できると​説明しています。​一方、​同協会は、​積立投資の​デメリットと​して、​資産価値が​どんどん​上昇する​局面では、​まとめて​投資する​ほうが​大きな​利益を​上げられると​説明しています。

例2:下がってから​戻る​値動きで比べる

例1と​同じ基準価額の​動きで、​10万円を​1か​月目に​一括で​投資した​場合と、​毎月​2万円ずつ​5回に​分けた​場合を​比べます​(手数料や​税金は​考えません⁠)⁠。

  1. 一括の​場合、​買える​口数は​10万口です。​5か​月目の​基準価額1万円で​評価すると​10万円で、​増減は​ありません。
  2. 分けた​場合は、​例1の​とおり、​評価額が​13万円です。

最初と​最後の​基準価額が​同じだった​ため、​一括では​増減が​なく、​分けた​場合は​3万円増えました。

例3:上がり続ける​値動きで比べる

基準価額が、​1か​月目から​順に​8,000円、​1万円、​1万2,500円、​1万6,000円、​2万円と​上がり続けたとします。​10万円を​1か​月目に​一括で​投資した​場合と、​毎月​2万円ずつ​5回に​分けた​場合を​比べます​(手数料や​税金は​考えません⁠)⁠。

  1. 一括の​場合、​買える​口数は​12万5,000口です。​5か​月目の​基準価額2万円で​評価すると​25万円で、​15万円増えます。
  2. 分けた​場合の​口数は、​順に​2万5,000口、​2万口、​1万6,000口、​1万2,500口、​1万口で、​合計8万3,500口です。​評価額は​16万7,000円で、​6万7,000円増えます。

上がり続けた​ため、​一括の​ほうが​評価額が​大きくなりました。

やさしく​言うと、​例2では​分けて​買う​ほうが、​例3では​一括の​ほうが、​結果が​大きくなりました。

要点

分けて​買う​方法と​一括の​どちらが​上回るかは、​買い付けている​間の​値動きしだいです。

下がり続ける​ときを知る

基準価額が​下がり続けると、​分けて​買っても、​評価額は​払った​金額を​下回ります。

日本証券業協会(出典「定額購入法(ドル・コスト平均法)|投資の時間|日本証券業協会」を別のタブで開きます)は、​定額購入法​(ドル・コスト​平均法)に​よって​投資収益が​確実に​なる​ものではなく、​購入する​金融商品の​価格が​下落し続けるなどの​場合には、​損失を​被る​ことが​あると​説明しています。​資産運用業協会(出典「投資信託の基礎知識|資産運用業協会」を別のタブで開きます)は、​積立投資の​デメリットと​して、​保有資産の​価値が​右肩下がりに​下落する​局面に​弱く、​保有資産の​ほとんどが​下落すれば、が​積み重なると​説明しています。

やさしく​言うと、​分けて​買っても、​買った​あとに​ずっと​下がれば、​評価額は​払った​金額を​下回ります。

例4:下がり続ける​値動きで比べる

基準価額が、​1か​月目から​順に​1万6,000円、​1万円、​8,000円、​5,000円、​4,000円と​下がり続けたとします。​10万円を​1か​月目に​一括で​投資した​場合と、​毎月​2万円ずつ​5回に​分けた​場合を​比べます​(手数料や​税金は​考えません⁠)⁠。

  1. 一括の​場合、​買える​口数は​6万2,500口です。​5か​月目の​基準価額4,000円で​評価すると​2万5,000円で、​7万5,000円の​損失です。
  2. 分けた​場合の​口数は、​順に​1万2,500口、​2万口、​2万5,000口、​4万口、​5万口で、​合計14万7,500口です。​平均購入単価は​約6,780円で、​5か​月目の​基準価額4,000円で​評価すると​5万9,000円です。​4万1,000円の​損失です。

どちらも​損失に​なりました。​分けた​場合の​損失は​一括より​小さい​ものの、​5か​月目の​基準価額が​平均購入単価を​下回っており、​損失は​なくなっ​ていません。

分けて買っても、損失はなくなりません

平均購入単価が​下がっても、​評価する​ときの​基準価額が​それより​低ければ、​損失に​なります。​買う​時期を​分ける​方法は、​値下がり​そのものを​防ぐ​方法では​ありません。

要点

基準価額が​下がり続ければ、​ドル・コスト​平均法でも​損失が出ます。

確認問題

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上がってから​下がる​ときを知る

分けて​買った​結果が​一括を​下回り、​損失に​なる​場面が​あります。

基準価額が​上がってから​下がる​場合も​見ます。​高い​ときに​買った​分は、​下がった​基準価額で​評価されます。

例5:上がってから​下がる​値動きで比べる

基準価額が、​1か​月目から​順に​1万円、​1万2,500円、​2万円、​1万2,500円、​1万円と​動いたとします。​10万円を​1か​月目に​一括で​投資した​場合と、​毎月​2万円ずつ​5回に​分けた​場合を​比べます​(手数料や​税金は​考えません⁠)⁠。

  1. 一括の​場合、​買える​口数は​10万口です。​5か​月目の​基準価額1万円で​評価すると​10万円で、​増減は​ありません。
  2. 分けた​場合の​口数は、​順に​2万口、​1万6,000口、​1万口、​1万6,000口、​2万口で、​合計8万2,000口です。​平均購入単価は​約1万2,195円で、​5か​月目の​基準価額1万円で​評価すると​8万2,000円です。​1万8,000円の​損失です。

最初と​最後の​基準価額が​同じでも、​途中の​高い​ときに​買った​分が​あるため、​分けた​場合は​損失に​なり、​一括は​増減が​ありませんでした。

やさしく​言うと、​分けて​買っても、​高い​ときに​買った​分が​あれば、​最後の​基準価額しだいで​損が出ます。

要点

買う​時期を​分けても、​高い​ときに​買った​分が​下がれば、​損失に​なることが​あります。

言える​ことと​言えないこと

結果が​上回るか​どうかは、​買い付けている​間の​値動きしだいで、​前もっては​分かりません。

例2〜例5の​結果​(5か​月目の​基準価額で​評価。​例の​数字から​計算して作成⁠)

値動き毎月​2万円を⁠5⁠回最初に​10万円を⁠1⁠回
例2:下がってから戻る13万円​(3⁠万円増⁠)10万円​(増減なし⁠)
例3:上がり続ける16万7,000円​(6万7,00⁠0⁠円増⁠)25万円​(15⁠万円増⁠)
例4:下がり続ける5万9,000円​(4万1,00⁠0⁠円減⁠)2万5,000円​(7万5,00⁠0⁠円減⁠)
例5:上がってから下がる8万2,000円​(1万8,00⁠0⁠円減⁠)10万円​(増減なし⁠)

表の​とおり、​分けて​買う​ほうが​上回る​例も、​一括の​ほうが​上回る​例も​ありました。​値動きは​前もっては​分からないため、​どちらが​有利かを、​あらかじめ言い​切る​ことは​できません。

金融経済教育推進機構​(J-FLEC)(この節の出典の一覧へ)は、​購入時期を​分散する​ことで、​値上がり・値下がりの​リスクを​抑える​(平準化)​効果が​あると​説明しています。​日本証券業協会(出典「定額購入法(ドル・コスト平均法)|投資の時間|日本証券業協会」を別のタブで開きます)も、​購入時期を​分散する​ことで​価格変動リスクを​低減させる​効果が​あると​説明する​一方、​投資収益が​確実に​なる​ものではなく、​価格が​下落し続けるなどの​場合には​損失を​被る​ことが​あるとも​説明しています。

金額、​期間、​投資する​商品を​どうするかは、​このレッスンでは​示しません。​個別の​事情に​合わせた​相談には、​J-FLECの​認定​アドバイザーが​います。​J-FLECは、​特定の​金融機関や​金融商品に​偏らない​中立的な​立場で​アドバイスを​行う​人材と​説明しています。

やさしく​言うと、​分けて​買うと​「買う​時期が​ばらける」だけで、​利益が​出るか​損が​出るかは、​買った​あとの​値動きしだいです。

要点

分けて​買う​方法と​一括の​どちらが​上回るかは、​値動きしだいです。​下がり続ける​ときなどは、​どちらも​損失に​なります。

理解度チェック

問題を​読み込んでいます。​表示されない​ときは JavaScript を​有効に​してください。

まとめ

このレッスンで​押さえたい​ことです。

  • ドル・コスト​平均法は、​定期的に​同じ金額で​買い付ける​方法です。​同じ数量を​買う​定量購入法とは​区別されます。
  • 平均購入単価は、​買った​金額の​合計を、​買った​口数の​合計で​割って​求めます。​毎回​同じ金額で​買うと、​単純な​平均以下に​なります。
  • 分けて​買う​方法が​一括より​上回るか​下回るかは、​買い付けている​間の​値動きしだいで、​前もっては​分かりません。
  • 基準価額が​下がり続けたり、​上がってから​下がったりすれば、​分けて​買っても​損失は​出ます。​平均購入単価が​低い​ことと、​利益が​出る​ことは別です。
  • リスクを​抑える​効果が​あると​する​説明が​ある一方、​日本証券業協会は、​投資収益が​確実に​なる​ものではなく、​購入する​金融商品の​価格が​下落し続けるなどの​場合には​損失を​被る​ことが​あると​説明しています。

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出典と最終確認日

本文で​機関や​資料の​名前を​挙げている​説明は、​その出典に​よる​ものです。​名前を​挙げていない​説明は、​このサイトが​まとめた​ものです。

このレッスンの​事実は 2026年10月12日 に​確認しました。

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