iDeCoの​基本を知る

  • レベル やさしい
  • 読む時間 約9分
  • 最終確認日 2026年10月11日
  • 投資を勧めるものではありません

このレッスンで分かること

  • iDeCoが​自分で​掛金を​出し、​自分で​運用商品を​選ぶ​制度である​ことと、​原則60歳まで​引き出せない​ことを​説明できる
  • 加入できる​人、​掛金の​上限、​手数料、​元本が​確保されない​商品が​あることを​説明できる
  • 2026年12月1日の​改正が、​2026年10月時点で​公布済みで​未施行である​ことを​説明できる

先に読むとよいレッスン:NISAの​基本を知る、公的年金の​基本を知る

目次

iDeCoの​しくみを知る

iDeCoは、​自分で​掛金を​出して​自分で​運用する、​任意加入の​私的年金です。

点線の​下線が​ある語は、​押すと​意味が出ます。

国民年金基金連合会が​運営する​iDeCo公式​サイト(出典「iDeCo(イデコ)の特徴」を別のタブで開きます)は、​(個人型)を、​自分が​拠出した​掛金を​自分で​運用し、​資産を​形成する​年金制度と​説明しています。​確定拠出年金法に​基づいて​実施されている​私的年金で、​加入は​任意です。

加入する​人は、​自分で​申し込み、​掛金を​出し、​運用方法を​選びます。​掛金と​その運用益の​合計額が、​給付と​して​受け取れる​額のもとに​なります。​受け取れる​額は​あらかじめ確定しておらず、​運用の​成績で​変わります。​公式サイトは、​原則と​して​60歳に​なるまで、​掛金や​運用益を​引き出せないと​注意しています。

金融経済教育推進機構​(J-FLEC)(出典「より豊かなセカンドライフのために 私的年金について知ろう!」を別のタブで開きます)は、を、​公的年金に​上乗せして、​高齢期に​より​豊かな​生活を​送る​ための​制度と​説明しています。​公的年金は、​「公的年金の​基本を​知る」で​扱っています。

やさしく​言うと、​iDeCoは、​国の​年金とは​別に、​自分で​積み立てて​自分で​運用し、​原則60歳以降に​受け取る​年金の​しくみです。

要点

iDeCoは​任意加入の​私的年金で、​運用の​成績に​よって​受け取る​額が​変わり、​原則60歳まで​引き出せません。

加入できる​人の​条件を知る

2026年10月時点では、​原則と​して​20歳以上​65歳未満の​公的年金の​被保険者が​加入できます。

iDeCo公式​サイト(この節の出典の一覧へ)に​よると、​加入できるのは、​国民年金の​第1号・第2号・第3号被保険者と​任意加入被保険者で、​基本的に​20歳以上​65歳未満の​公的年金の​被保険者です。​国民年金の​任意加入被保険者は、​国民年金に​任意で​加入した​人で、​iDeCoでは​「第4号加入者」と​されます​(60歳以上​65歳未満の​人などが​対象です)。​企業型確定拠出年金​(企業型DC。​事業主が​掛金を​出す​制度)に​加入している​会社員は、​事業主掛金の​拠出の​しかたなどに​よって、​対象外に​なる​場合が​あります。

加入できない​人も​います。​公式サイトは、​国民年金保険料の​納付を​免除されている​人​(障害基礎年金を​受給している​人などを​除く)、​農業者年金の​被保険者、​iDeCoの​老齢給付金を​受給している​人や​受給した​ことがある​人、​老齢基礎年金などを​繰り上げて​受給している​人を​挙げています。

申し込みは、​iDeCoを​取り扱う​金融機関​()​で​行います。​公式サイトは、​その中から​1社だけを​選んで​加入すると​説明しています。

やさしく​言うと、​20歳以上​65歳未満で​公的年金に​入っている​人が、​条件を​満たせば、​金融機関を​1社選んで​加入できます。

要点

加入は​任意で、​運営管理機関を​1社選んで​申し込みます。​免除を​受けている​人などは​加入できません。

確認問題

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掛金の​上限を知る

掛金は​月5,000円以上、​1,000円単位で​決め、​上限は​加入区分に​よって​違います。

iDeCo公式​サイト(この節の出典の一覧へ)は、​掛金を​月5,000円から​1,000円単位で​決められ、​上限​()は​加入区分に​よって​違うと​説明しています。​掛金の​額は​1年に​1回変更でき、​いつでも​掛金の​拠出を​止められます。

毎月の​拠出限度額​(2026年10月時点、​厚生労働省の説明⁠)

加入区分上限⁠(⁠月額⁠)補足
第1号・第4号​(任意加入⁠)6⁠.⁠8⁠万円国民年金に​上乗せする​国民年金基金の​掛金や​付加保険料を​納めていれば、​その額を差し引く
第2号・企業年金等なし2⁠.⁠3⁠万円公務員を除く
第2号・企業年金等あり2⁠万円公務員を​含む。​企業型DCの​事業主掛金などと​合計で​5.5万円の範囲内
第⁠3⁠号2⁠.⁠3⁠万円専業主婦​(⁠夫⁠)⁠など

公式サイトは、​60歳に​なるまで​引き出せない​資産である​ことを​考えて、​無理なく​続けられる​掛金額に​するよう​案内しています。​上限を​超える​額は、​掛金に​できません​(この​教材の​補足)。​拠出限度額は​改正が​続いており、​2026年12月1日から​変わる​内容は、​次の​節で​扱います。

要点

2026年10月時点の​月額の​上限は、​加入区分に​よって、​2万円から​6.8万円までの​幅で​違います。

2026年12月の​改正を知る

拠出限度額と​加入できる​年齢の​引き上げは、​2026年10月時点で、​公布済みで​未施行です。

この改正は、​令和7年法律第74号​(年金制度改正法)の​一部です。​厚生労働省(出典「年金制度改正法が成立しました」を別のタブで開きます)は、​2025年6月13日に​成立したと​案内しています。​e-Gov法令検索​(デジタル庁)(この節の出典の一覧へ)の​改正履歴では、​公布日は​2025年6月20日です。​同じ法律に​よる​確定拠出年金法の​改正には​複数の​施行日が​あり、​加入可能年齢の​引き上げと​拠出限度額の​見直しに​関する​部分の​施行日は、​2026年12月1⁠日です。

拠出限度額は​政令で​定められ​ています。​e-Gov法令検索の​確定拠出年金法施​行令の​改正履歴に​よると、​「国民年金基金令等の​一部を​改正する​政令」が​2025年12月24日に​公布され、​2026年12月1日に​施行されます。

拠出限度額の​変更⁠(⁠月額⁠)

加入区分2026年1⁠0⁠月時点2026年12月⁠1⁠日から
第1号・第4号​(任意加入⁠)6⁠.⁠8⁠万円7⁠.⁠5⁠万円
第⁠2⁠号企業年金等の​有無で​2.3万円または⁠2⁠万円6.2万円​(企業年金等の​掛金相当額を​差し引く⁠)
第⁠3⁠号2⁠.⁠3⁠万円2.3万円​(変更なし⁠)

2026年12月1日からは、​60歳以上​70歳未満で、​国民年金の​被保険者でない​人の​うち、​条件を​満たす人が​対象の​「第5号加入者」と​いう​区分も​新しく​加わり、​上限は​6.2万円です​(企業年金等の​掛金相当額などを​差し引く​場合が​あります⁠)⁠。

加入できる​年齢は、​2026年12月1日から、​65歳未満が​70歳未満に​引き上げられます。​公式サイトに​よると、​対象には​条件が​あり、​老齢基礎年金や​iDeCoの​老齢給付金を​受給していない​ことなどが​必要です。​2029年11月末までは、​この条件に​当ては​まらない​60歳以上​70歳未満の​人も、​新たに​加入できる​経過措置が​あります。

要点

2026年12月1日からの​改正は、​公布済みで、​2026年10月時点では​未施行です。​それまでは​前の​節の​上限が​適用されます。

運用商品と​手数料を知る

運用商品は​自分で​選び、​元本が​確保されない​商品も​あります。​手数料も​かかります。

厚生労働省(出典「iDeCoの概要(確定拠出年金制度)」を別のタブで開きます)に​よると、​運営管理機関は、​3以上​35以下の​運用商品を​選んで​提示します。​加入する​人は、​その中から​自分で​商品を​選びます。​iDeCo公式​サイト(この節の出典の一覧へ)に​よると、​運営管理機関は​商品の​説明は​しますが、​特定の​運用商品を​すすめる​ことは​できません。

公式サイトは、​運用商品をとに​大きく​分けています。​元本確保商品は、​原則と​して​元本が​確保され、​所定の​利息が​上乗せされる​もので、​定期預金や​保険商品が​あります。​公式サイトは、​利息額を​手数料が​上回る​場合が​あるとも​説明しています。​その場合、​手数料を​差し引くと、​受け取る​額が​掛金の​合計を​下回る​ことがあります​(この​教材の​補足)。​投資信託は、​運用の​成績が​市場環境などで​変わり、​利益が​出る​ことも、​損失が​出る​こともあります。​投資信託などでは、​受け取る​額が​元本を​下回る​可能性が​あります。

手数料は、​三つの​機関に​かかります。​国民年金基金連合会は​加入資格の​管理や​掛金の​引き落としなどの​事務費用、​運営管理機関は​口座管理や​運用などの​費用、​事務委託先金融機関は​積立金の​管理などの​費用です。​2026年10月時点の​公式サイトに​よると、​国民年金基金連合会の​手数料は、​加入時に​税込2,829円​(初回のみ)と、​掛金を​納める​たびに​税込105円で、​掛金から​差し引かれます。​運営管理機関の​手数料は​機関に​よって​違い、​積み立てた​資産から​差し引かれます。

やさしく​言うと、​商品は​自分で​選び、​値下がりして​元本を​下回る​商品も​あります。​また、​運用の​成績に​かかわらず、​手数料が​かかります。

要点

元本が​確保されない​商品も​あり、​手数料は​運営管理機関に​よって​違います。

確認問題

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税の​扱いと​受け取り方を知る

掛金は​所得控除の​対象で、​運用益は​非課税です。​受け取る​ときにも​控除が​あります。

国税庁(この節の出典の一覧へ)は、​個人型年金加入者掛金を​小規模企業共済等掛金控除​(の​一つ)の​対象とし、​控除できる​金額は​その年に​支払った​掛金の​全額と​説明しています。​厚生労働省(この節の出典の一覧へ)に​よると、​運用中の​運用益は​非課税です。​運用資産に​別途課される​特別法人税は、​2026年10月時点で​課税が​停止され​ています。

架空の​例:掛金が​月1万5,000⁠円の場合

これは​架空の​数字です。​所得税と​住民税を​合わせた​税率を​20%と​仮定します。​他の​税金は​考えません。

  1. 年間の​掛金は、​1万5,000円×12か月で​18万円です。​この全額が​所得控除の​対象です。
  2. 軽減される​税金は、​18万円×20%で​3万6,000⁠円です。

実際の​軽減額は​所得などで​変わります。​iDeCo公式​サイト(この節の出典の一覧へ)は、​課税所得が​ない​人は、​掛金の​所得控除を​受けられないと​注意しています。

老齢給付金は、​原則60歳から​受け取れ、​受け取り始める​時期は​75歳に​なるまでの​間で​選べます。​60歳から​受け取るには、​加入していた​期間などが​10年以上​必要で、​短いと​受け取れる​年齢が​遅くなります。

受け取る​方法は、​有期年金​(5年以上​20年以下の​決まった​期間で​受け取る​年金)か、​一時金​(一括)です。​両方を​組み合わせる​方法は、​取り​扱っている​運営管理機関も​あります。​厚生労働省は、​年金で​受け取る​ときは​公的年金等控除、​一時金で​受け取る​ときは​退職所得控除の​対象に​なると​説明しています。​どちらも、​受け取る​額に​かかる​税の​計算で、​収入から​差し引ける​金額です。​国税庁は、​老齢給付金と​して​支給される​一時金を、​退職所得と​みな​される​ものと​しています。

要点

掛金は​全額が​所得控除の​対象です。​受け取る​ときは、​年金と​一時金で​別の​控除が​使えます。

NISAとのちがいを知る

iDeCoと​NISAは、​対象、​引き出せる​時期、​税の​優遇が​違います。

厚生労働省(出典「iDeCoとNISA」を別のタブで開きます)は、​iDeCoと​NISAを​比べる​資料を​公表しています。​「NISAの​基本を​知る」で​扱った​制度の​内容​(2026年10月時点)と​合わせて、​主な​違いを​表に​まとめます。

iDeCoと​NISAの​比較​(2026年10月時点。​厚生労働省の​資料と​金融庁の​説明による⁠)

項目iDeCoNISA
対象原則20歳以上​65歳未満の​公的年金の被保険者18歳以上​(1月1⁠日時点⁠)
引き出せる時期原則6⁠0⁠歳以降引き出し可能
税の優遇掛金の​所得控除、​運用益の​非課税、​受け取り時の控除運用益が非課税
上限加入区分ごとの月額つみたて​投資枠は​年間120万円、​成長投資枠は​年間2⁠4⁠0⁠万円
選べる商品投資信託、​保険商品、​定期預金などつみたて​投資枠は​対象の​投資信託、​成長投資枠は​上場株式・投資信託など

厚生労働省の​資料は、​iDeCoを​老後の​資産形成に、​NISAを​ライフプランへの​柔軟な​対応に、​それぞれ位置づけ、​目的に​応じた​使い分けを​呼びかけ​ています。​この教材では、​どちらが​得かは​述べません。

やさしく​言うと、​iDeCoは​原則60歳まで​引き出せない​代わりに​掛金の​所得控除などが​あり、​NISAは​運用益が​非課税で、​引き出しも​できる​制度です。

要点

iDeCoは​原則60歳以降まで​引き出せず、​NISAは​引き出せます。​税の​優遇の​しかたも​違います。

理解度チェック

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まとめ

このレッスンで​押さえたい​ことです。

  • iDeCoは、​自分で​掛金を​出し、​自分で​運用商品を​選ぶ任意加入の​私的年金で、​原則60歳に​なるまで​引き出せません。
  • 2026年10月時点の​月額の​掛金の​上限は​加入区分で​違い、​運営管理機関を​1社選んで​申し込みます。
  • 2026年12月1日の​拠出限度額と​加入可能年齢の​引き上げは、​2025年6月20日に​公布済みで、​2026年10月時点では​未施行です。
  • 元本が​確保されない​商品が​あり、​手数料が​かかります。​掛金は​全額が​所得控除の​対象です。
  • NISAと​比べると、​iDeCoは​引き出せる​時期が​原則60歳以降である​点と、​税の​優遇の​しかたが​違います。

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出典と最終確認日

このレッスンの​事実は 2026年10月11日 に​確認しました。

ご利用にあたって

この教材は​一般的な​情報を​伝える​ための​もので、​特定の​商品の​売買や​投資を​勧める​ものでは​ありません。​税や​法律など​個別の​判断は、​金融庁や​国税庁などの​公的な​情報を​確かめたうえで、​専門家に​ご相談ください。