金利の​種類と​見方を知る

  • レベル やさしい
  • 読む時間 約10分
  • 最終確認日 2026年10月11日
  • 投資を勧めるものではありません

このレッスンで分かること

  • 年利から、​1年分の​利子を​計算できる
  • 単利と​複利の​差が、​期間が​長いほど​広がる​ことを、​表で​説明できる
  • 固定金利と​変動金利、​名目金利と​実質金利の​ちが​いを​説明できる

先に読むとよいレッスン:預貯金と​金利の仕組み、物価と​お金の価値

目次

金利を​年あたりの​割合で読む

金利は​元本に​対する​利子の​割合で、​このレッスンでは​1年あたりの​割合​(年利)で​考えます。

点線の​下線が​ある語は、​押すと​意味が出ます。

J-FLEC​(金融経済教育推進機構)(出典「金利:きんり」を別のタブで開きます)は、を、​お金を​貸したり借りたりする​ときに​発生する、に​占める​利子の​割合と​説明しています。​知る​ぽると​(金融広報中央委員会)(出典「複利とは|知るぽると」を別のタブで開きます)の​アーカイブは、​元金100万円を​金利2%​()で​1年間預ける​例で、​1年後の​利子を​2万円と​しています​(2015年10月時点の​情報)。​利子の​額は、​元本に​年利を​かけて​求められます​(この​教材の補足⁠)⁠。

との​基本は、​前の​レッスン​「預貯金と​金利の​仕組み」で​学びました。​このレッスンでは、​年利から​1年分の​利子を​求める​考え方を​そろえたうえで、​そこで​扱わなかった、​長い​期間の​差、​借りる​ときの​金利、​金利の​種類、​物価との​関係を見ます。

元本 × 年利 = 1年分の​利子​(架空の​数字の計算例⁠)

元本年利1年分の利子
1⁠0⁠0⁠万円2%2⁠万円
5⁠0⁠万円1%5,⁠0⁠0⁠0⁠円
2⁠0⁠0⁠万円0.5%1⁠万円

やさしく​言うと、​年利は​「元本1年分の​利子が、​元本の​何%か」を​表す数字で、​元本に​かけると​1年分の​利子が出ます。

要点

年利は、​元本に​対する​1年分の​利子の​割合です。​元本に​かけると、​1年分の​利子が​分かります。

長い​期間での​差を表で見る

単利と​複利の​差は、​期間が​長くなる​ほど​大きく​広がります。

J-FLEC(出典「複利:ふくり」を別のタブで開きます)と​知る​ぽると(出典「複利とは|知るぽると」を別のタブで開きます)は、​複利は​長い​期間で​みると​効果が​非常に​大きいと​説明しています。​前の​レッスンでは​3年の​例を​見ました。​ここでは、​期間を​10年、​20年、​30年と​延ばして、​差が​どう​広がるかを​表で見ます。

100万円を​年2%で​預けた​ときの​合計額​(架空の​計算。​税金は​考えず、​最後に​1円未満を​切り捨て⁠)

預ける年数単利複利
1⁠年1,020,⁠0⁠0⁠0⁠円1,020,⁠0⁠0⁠0⁠円
1⁠0⁠年1,200,⁠0⁠0⁠0⁠円1,218,⁠9⁠9⁠4⁠円
2⁠0⁠年1,400,⁠0⁠0⁠0⁠円1,485,⁠9⁠4⁠7⁠円
3⁠0⁠年1,600,⁠0⁠0⁠0⁠円1,811,⁠3⁠6⁠1⁠円

架空の​例:30⁠年たつと

これは​架空の​計算です。​実際の​預金の​金利では​ありません。​年2%の​金利が、​30年間変わらず、​1年ごとに​付く​ものとします。

  1. 単利は、​毎年​2万円が​付くので、​30年で 2万円 × 30年 = 60万円の​利子です。
  2. 複利は、​利子にも​利子が​付く​ため、​30年後は​1,811,361円で、​利子は​811,361⁠円です。
  3. 差は、​1,811,361円 − 1,600,000円 = 211,361⁠円です。

1年目は​同じ金額でも、​差は​10年で​18,994円、​20年で​85,947円、​30年で​211,361円と​広がります。

やさしく​言うと、​複利の​差は​最初の​数年では​小さく、​年数が​重なる​ほど​大きくなります。​この表は、​決まった​金利が​続いた​場合の​計算で、​実際の​金利は​変わる​ことがあります​(この​教材の補足⁠)⁠。

要点

複利が​単利より​多くなる​差は、​期間が​長いほど​広がります。​表の​数字は、​金利が​変わらない​場合の​計算です。

確認問題

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借りる​ときの​複利を知る

返せない​借金は、​利子にも​利子が​付き、​雪だるまのように​増えます。

J-FLEC(出典「複利:ふくり」を別のタブで開きます)は、​複利に​ついて、​お金を​運用する​ときだけでなく、​借りる​ときも​複利に​よって​金額が​増える​ため、​注意が​必要だと​説明しています。​知る​ぽると(出典「複利とは|知るぽると」を別のタブで開きます)は、​お金を​借りて​返せない​場合、​借金の​利子にもまた​利子が​付き、​複利で​借金が​増えると​説明しています。​その増え方は​「雪だるま」に​例えられる​ことも​多いと​しています。

架空の​例:10万円の​借金を​3年返さないと

これは​架空の​計算です。​10万円を​借りて​返さないまま、​年15%の​利子が​付く​ものとします。​単利は​元本に​だけ、​複利は​増えた​利子も​元本に​入れて​計算します。

  1. 単利は、​毎年 10万円 × 15% = 1万5,000円が​付き、​3年で​4万5,000円増えて​14万5,000⁠円です。
  2. 複利は、​1年後に​11万5,000円、​2年後に​13万2,250円、​3年後に​15万2,087円です​(最後に​1円未満を​切り捨て⁠)⁠。
  3. 3年後の​差は、​152,087円 − 145,000円 = 7,087⁠円です。

年数が​長くなる​ほど、​複利で​増える​借金と​単利で​増える​借金の​差は​広がります。

やさしく​言うと、​返済が​遅れると、​増えた​利子にも​利子が​付くので、​借金は​予想より​速く​増える​ことがあります。​実際の​貸付けでの​利息の​付き方や、​法律の​上限は、​ローンの​レッスンで​扱っています。

要点

借金の​利子にも​利子が​付く​複利では、​返済が​遅れる​ほど、​借りた額は​雪だるまのように​増えます。

固定金利と​変動金利を知る

金利には、​期間​中ずっと​同じものと、​途中で​変わる​ものが​あります。

日本証券業協会(出典「固定金利と変動金利|投資の時間|日本証券業協会」を別のタブで開きます)が​制作し、​J-FLECが​掲載している​用語解説は、を、​債券などの​金利が​購入時から​満期まで​変わらない​こと、を、​保有期間中でも​市場金利の​変化に​連動して​金利が​変わる​ことと​説明しています。​知る​ぽると(出典「固定金利・変動金利など金利タイプの違い ― 住宅ローン ― 金融商品なんでも百科|知るぽると」を別のタブで開きます)の​アーカイブ​(2018年4月の​記事)は、​住宅ローンの​金利タイプと​して、​完済までの​適用金利が​決まっている​全期間固定金利型と、​年2回適用金利が​変動する​変動金利型を​挙げています。​そのほか、​3年、​5年、​10年など​一定​期間は​金利が​固定される​固定金利期間選択型も​あります。​取り扱う​金利タイプは、​金融機関に​よって​異なると​しています。

住宅ローンの​金利タイプ​(知る​ぽるとの​説明を​もとに、​この教材が​整理したもの⁠)

タイプ金利の決まり方返済中の金利
全期間固定金利型完済まで同じ金利変わらない
変動金利型年2回、​適用金利が変わる変わる
固定金利期間選択型3年、​5年、​10年など​一定​期間は固定期間後は​変動か​再度の​固定を選ぶ

架空の​例:金利が​1%⁠上がると

これは​架空の​例です。​変動金利で、​残りの​元本が​200万円の​まま、​金利が​年1%から​年2%に​変わったとします。

  1. 年1%の​とき、​1年分の​利息は、​200万円 × 1% = 2万円です。
  2. 年2%の​とき、​1年分の​利息は、​200万円 × 2% = 4万円です。

残りの​元本が​同じなら、​金利が​1%上がると、​1年分の​利息は​2万円増えます。​変動金利では、​返済の​途中で​こうした​変化が​起こります。

やさしく​言うと、​固定金利は​「決めた​期間は​金利が​動かない」、​変動金利は​「金利が​途中で​動く」ものです。​どちらが​合うかは、​この教材では​判断しません。

要点

固定金利は​期間中​変わらず、​変動金利は​市場の​金利に​連動して​変わります。​住宅ローンには、​その中間の​金利タイプも​あります。

確認問題

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名目金利と​実質金利を知る

契約に​書かれた​金利と、​物価の​影響を​除いた​金利は、​別の​ものとして見ます。

預金や​借入れの​契約に​書かれた​金利は、​物価の​影響を​取り除いていないです​(この​教材の​説明)。​財務省(出典「ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)入門-物価連動国債から算出する期待インフレ率- : 財務省」を別のタブで開きます)の​広報誌に​載った​解説​(筆者は​大学の​研究者)は、​物価の​影響を​取り除いた​金利をとし、​「名目金利=実質金利+期待​インフレ率」と​いう​関係を​示しています。

この式を​変えると、​実質金利は​「名目金利 − 期待​インフレ率」と​表せます。​期待インフレ​率は、​将来の​物価上昇率の​見込みの​ことです​(この​教材の​言い​換え)。​このレッスンでは、​考え方を​つかむため、​物価の​上昇率を​そのまま​引く​簡略化した​計算で​見ます。​実際の​実質金利の​求め方とは​異なります。

名目金利と​実質金利の​計算例​(架空の​数字。​簡略化した計算⁠)

名目金利物価の上昇率実質金利
年⁠1⁠%年⁠0⁠%年⁠1⁠%
年⁠1⁠%年⁠2⁠%年⁠−⁠1⁠%
年⁠3⁠%年⁠2⁠%年⁠1⁠%

架空の​例:年1%の​預金で、​物価が​年2%⁠上がると

これは​架空の​例です。​100万円を​年1%で​1年預け、​同じ1年に、​買う​ものの​値段が​2%上がったとします。​税金は​考えません。

  1. 名目では、​100万円 × 1% = 1万円の​利子が​付き、​101万円に​なります。
  2. 1年前に​100万円で​買えた​ものは、​102万円に​なるので、​101万円では​1万円足りません。​実質金利は、​1% − 2% = −1⁠%⁠です。

名目の​金額は​増えても、​物価の​上がり方が​大きいと、​買える​量は​減ります。​物価の​基本は、​前の​レッスン​「物価と​お金の​価値」で​学びました。

やさしく​言うと、​名目金利は​「通帳に​書かれる​増え方」、​実質金利は​「買える​量で​見た​増え方」です。​この教材は、​金利の​先行きを​予想したり、​預け方や​借り方を​すすめたりする​ものでは​ありません。

要点

名目金利から​物価の​影響を​取り除いた​ものが​実質金利です。​名目の​金額が​増えても、​実質では​減る​ことがあります。

理解度チェック

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まとめ

このレッスンで​押さえたい​ことです。

  • 年利は、​元本に​対する​1年分の​利子の​割合です。​元本に​年利を​かけると、​1年分の​利子が​分かります。
  • 複利が​単利より​多くなる​差は、​期間が​長いほど​広がります。​表の​数字は、​金利が​変わらない​場合の​架空の​計算です。
  • 借金は、​返せないと​利子にも​利子が​付いて​増えます。​J-FLECと​知る​ぽるとは、​借りる​ときの​複利に​注意する​よう​説明しています。
  • 固定金利は​期間中​変わらず、​変動金利は​市場の​金利に​連動して​変わります。
  • 名目金利から​物価の​影響を​取り除いた​ものが​実質金利です。​名目の​金額が​増えても、​実質では​減る​ことがあります。

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出典と最終確認日

このレッスンの​事実は 2026年10月11日 に​確認しました。

ご利用にあたって

この教材は​一般的な​情報を​伝える​ための​もので、​特定の​商品の​売買や​投資を​勧める​ものでは​ありません。​税や​法律など​個別の​判断は、​金融庁や​国税庁などの​公的な​情報を​確かめたうえで、​専門家に​ご相談ください。