株式・債券・投資信託を比べる

  • レベル やさしい
  • 読む時間 約9分
  • 最終確認日 2026年10月11日
  • 投資を勧めるものではありません

このレッスンで分かること

  • 株式・債券・投資信託が​それぞれ何かを​説明できる
  • 商品ごとの​お金の​動きと、​主なリスクを​説明できる
  • 元本割れが​起こりうる​場面を、​商品ごとに​説明できる

先に読むとよいレッスン:投資とは何か

目次

三つの​商品の​役割を知る

株式は​会社への​出資、​債券は​お金の​貸し付け、​投資信託は​専門家に​よる​運用です。

点線の​下線が​ある語は、​押すと​意味が出ます。

このレッスンでは、​株式、​債券、​投資信託の​三つを​取り上げます。​どれも​見返りを​期待してお金を​出す金融商品ですが、​お金の​出し先と、​戻ってくる​お金の​種類が​違います。

J-FLEC​(金融経済教育推進機構)(この節の出典の一覧へ)は、を、​企業が​資金調達の​ために​発行する​証券の​一つで、​株式会社に​出資した​株主の​持ち分を​示す​ものと​説明しています。は、​国・地方公共団体・民間企業などが、​必要な​資金を​借り​入れる​ために、​利率や​満期などの​条件を​決めて​発行する​有価証券​(お金に​関わる​権利を​表す証券。​この教材の​補足)と​説明され​ています。は、​多くの​人が​出資した​資金を​まとめて​専門家が​運用し、​投資家に​収益を​分配する​金融商品と​されています。

三つの​商品の​お金の​動き​(各機関の​説明を​もとに​した整理⁠)

商品お金の出し先戻ってくる主なお金
株式会社への出資配当金、​売却して​得る​差額​(⁠売却益⁠)
債券国や​会社などへの貸し付け利子、​満期に​払い戻される額面
投資信託運用の​専門家​(​多くの​人の​資金を​一つに​まとめる⁠)分配金、​換金して​受け取るお金

やさしく​言うと、​株式は​「会社に​出資して​持ち分を​もつ」、​債券は​「お金を​貸して​利子を​もらう」、​投資信託は​「みんなで​出し合って、​専門家に​運用を​任せる」​ことです。

要点

株式は​出資、​債券は​貸し付け、​投資信託は​集めた​お金を​専門家が​運用する​仕組みです。

株式の​お金の​動きとリスク

値上がりや​配当が​期待できる​一方、​値下がりや​会社の​破綻で​元本を​下回る​ことがあります。

日本証券業協会(この節の出典の一覧へ)は、​株式投資の​魅力を​三つ​挙げています。​買った​ときより​高く​売れると​売却益が​得られる​こと、​会社が​得た​利益を​株主に​還元するを​受け取れる​こと、​会社の​製品や​サービスなどの​優待を​受けられる​場合も​あることです。​J-FLEC(この節の出典の一覧へ) は、​配当金は​会社の​判断で​支払われる​ため、​利益が​あっても​支払われない​場合や、​利益が​なくても​支払われる​場合が​あると​説明しています。

株式投資の​主なリスクと​して、​日本証券業協会は​二つを​挙げています。​一つは、​売却する​ときの​受取額が、​当初支払った​額を​下回る​場合が​あること​()です。​もう​一つは、​投資した​会社が​破綻する​可能性が​あること​()です。​外国の​株式には、なども​あります。

やさしく​言うと、​株式は​増える​可能性も​減る​可能性も​あり、​配当金も​約束された​ものでは​ありません。

架空の​例:1株1,000円の​株式を​100株買う場合

これは​架空の​数字です。​東京証券取引所の​内国株​(日本の​会社の​株式)は​100株単位で​売買されます​(日本取引所​グループ(出典「売買単位 | 内国株の売買制度 | 日本取引所グループ」を別のタブで開きます)の​説明)。​1株1,000円の​株式を​100株買うと、​10万円です​(手数料と​税金は​考えません⁠)⁠。

  1. 1年後に​1株1,100円なら、​売ると​11万円です。​差額の​1万円が​売却益です。
  2. 1年後に​1株800円なら、​売ると​8万円です。​2万円の​損失で、​元本割れです。
  3. 会社が​破綻すると、​株式の​価値が​なくなる​こともあります​(J-FLEC の説明⁠)⁠。

同じ株式でも、​結果は​一つに​決まっ​ていません。

要点

値上がりや​配当が​期待できる​一方、​元本を​下回る​こともあります。

債券の​利子と​満期を知る

利子と​満期の​約束が​ある一方、​途中で​売ると​値下がりしている​ことがあります。

日本証券業協会(この節の出典の一覧へ)に​よると、​債券を​発行してお金を​借りるのは、​国や​地方公共団体、​民間の​会社などです。​J-FLEC(この節の出典の一覧へ) は、​投資家は​購入後に​一定の​利息を​受け取り、の​日​(満期)にが​払い​戻されると​説明しています。

債券の​価格は、と​逆に​動きます。​日本証券業協会は、​債券価格と​金利は​シーソーの​関係で、​金利が​上がると​債券価格は​下がり、​金利が​下がると​上がると​説明しています。​たとえば、​金利が​2%から​3%に​上がると、​金利2%の​債券は​魅力が​減り、​価格が​下がります。​満期の​前に​売る​場合は、​原則と​して​時価で​換金される​ため、​元本割れの​可能性が​あります。

やさしく​言うと、​債券は​「利子と​満期の​約束が​ある貸し付け」で、​途中で​売れば​時価に​なります。

満期まで持っても、約束どおりとは限りません

J-FLEC は、​債券を​発行した​側が​倒産すると、​利息や​額面金額が​払い​戻されないリスク​(信用リスク)が​あると​説明しています。

架空の​例:額面100万円、​利率1%、​期間​3⁠年の債券

これは​架空の​数字です。​額面100万円の​債券を​100万円で​買い、​満期まで​持つ場合と、​途中で​売る​場合を​比べます​(税金は​考えません⁠)⁠。

  1. 満期まで​持つ​場合:毎年、​額面の​1%の​1万円を​利子で​受け取り、​3年後に​額面の​100万円が​払い​戻されます。​合計103万円です。
  2. 途中で​売る​場合:時価で​換金されます。​90万円で​売れば、​10万円の​元本割れです​(利子は​含みません⁠)⁠。

発行した​側が​約束どおりに​支払えば、​この例のように​額面と​同じ金額で​買った​場合は、​満期まで​持つと​元本割れしません。

要点

利子と​満期の​約束は​ありますが、​破綻や​満期前の​売却で​元本割れが​ありえます。

確認問題

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投資信託の​仕組みと値段

投資信託は、​集めた​お金を​専門家が​運用する​商品で、​値段は​基準価額で​表されます。

資産運用業協会(この節の出典の一覧へ)は、​投資信託を、​投資家から​集めた​お金を​ひとつに​まとめ、​運用の​専門家が​株式や​債券などに​投資・運用し、​その成果を​投資額に​応じて​投資家に​分配する​仕組みの​金融商品と​説明しています。​投資信託は、​運用会社が​作り、​証券会社や​銀行などの​販売会社を​通じて​販売されます。​集めた​お金は​信託銀行が​保管し、​運用会社は​信託銀行に​投資の​指図を​出します。

投資信託の​値段をと​いい、​取引の​単位は​「口」です。​基準価額は、​投資家に​属する​資産の​額​(純資産総額)を​総口数で​割って​求められ、​購入や​換金は​この値段で​行われます。​運用で​得た​収益を​保有口数に​応じて​分ける​分配金は、​投資家から​集めた​お金(信託財産)から​支払われる​ため、​支払われると​基準価額は​下がります。

やさしく​言うと、​みんなで​出し合った​大きな​財布を​専門家が​運用していて、​その財布の​1口あたりの​値段が​基準価額です。

架空の​例:純資産総額5,000万円、​総口数5,000万口の投資信託

これは​架空の​数字です。​手数料や​分配金は​考えません。

  1. 純資産総額を​総口数で​割ると、​1口は​1円です。​1万口あたりの​基準価額は、​1万円です。
  2. 運用の​結果、​純資産総額が​6,000万円に​なれば、​1口は​1.2円です。​1万口あたりの​基準価額は、​1万2,000⁠円です。
  3. 運用が​うまく​いかず​4,500万円に​なれば、​1口は​0.9円です。​1万口あたりの​基準価額は、​9,000⁠円です。

口数は​変わらず、​基準価額だけが​動きます。​1万円で​1万口を​買った​人の​持ち分は、​1万2,000円にも​9,000円にも​なります。

要点

投資信託の​値段は​基準価額で​表され、​運用の​結果で​上下します。

確認問題

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元本割れが​起こる場面

三つの​商品には、​それぞれ元本割れが​起こりうる​場面が​あります。

レッスン​「投資とは​何か」で​見た​とおり、​金融庁(出典「資産形成の基本(NISA特設ウェブサイト)」を別のタブで開きます)の​表では、​安全性・収益性・​流動性の​三つとも​◎の​金融商品は​ありません。​ここでは、​三つの​商品の​主なリスクと、​元本割れが​起こる​場面を​並べます。

主なリスクと​元本割れの​場面​(各機関の​説明を​もとに​した整理⁠)

商品主なリスク元本割れの場面
株式価格変動、​会社の​破綻、​外国株は為替など売った​とき、​会社が​破綻したとき
債券価格変動、​発行した​側の​破綻、​金利の変動満期の​前に​売った​とき、​破綻したとき
投資信託組み入れた​資産の​価格変動、​為替、​金利、⁠破綻換金した​とき、​償還されたとき

資産運用業協会(この節の出典の一覧へ)は、​投資信託には​元本の​保証が​なく、​元本が​保証されている​金融商品ではない​点が、​銀行の​預金などと​違うと​説明しています。​また、​投資信託の​リスクは​商品ごとに​違います。​日本証券業協会(この節の出典の一覧へ)は、​一般に​株式の​割合が​大きい​ほどリスクは​大きく、​債券の​割合が​大きい​ほどリスクは​小さくなると​説明しています。​株式と​債券の​割合は、​(投資信託などの​説明書)​などで​確認できます。

仕組みで守られていても、損失が出ないわけではありません

資産運用業協会に​よると、​投資信託は、​販売会社・運用会社・信託銀行の​どれが​破綻しても、​投資家の​お金(信託財産)が​制度的に​守られる​仕組みです。​ただし同協会は、​そのことと、​運用の​結果で​損失が​出る​元本保証の​ない​商品である​こととは、​別の​ことだと​説明しています。

やさしく​言うと、​三つの​どれにも​元本割れが​起こりうる​場面が​あり、​金融庁の​表で​安全性が​◎と​される​預貯金とは​違う点です。

要点

株式・債券・投資信託の​どれにも、​元本割れが​起こりうる​場面が​あります。

この節の出典

買う​前に​確かめられること

使う​予定の​ない​お金か​どうかと、​商品の​説明書の​内容を、​買う​前に​確かめられます。

日本証券業協会(この節の出典の一覧へ)は、​自分の​お金を​三つに​分けて​考える​方法を​紹介しています。​日々の​生活に​必要な​お金、​近く​使う​道が​決まっている​お金、​当面使う​予定の​ない​お金の​三つです。​同協会は、​前の​二つの​お金で​投資を​すると、​今の​生活や​将来の​予定に​影響が​出る​可能性が​あるため、​投資は​当面使う​予定の​ない​お金で​行うと​しています。

投資信託は、​ときには​運用が​終わる​ことが​あり、​これも​償還と​いいます。​日本証券業協会に​よると、​償還の​ときは、​組み入れていた​株式や​債券が​すべて​売却され、​償還金と​して​販売会社を​通じて​返されます。​償還は​時価で​行われる​ため、​購入価格に​よっては​損失が​出る​ことが​あり、​償還の​条件は、​通常、​目論見書に​書かれています。

商品の​仕組みやリスクは、​目論見書の​ほか、​販売会社の​説明でも​確かめられます。​資産運用業協会(出典「投資信託とは|資産運用業協会」を別のタブで開きます)に​よると、​販売会社は、​投資家の​質問に​答えたり、​相談にのったりもします。

やさしく​言うと、​「使う​予定の​ない​お金か」と​「説明書に​どんな​仕組みと​リスクが​書かれているか」を、​買う​前に​確かめられます。

要点

使う​予定の​ない​お金か​どうかと、​目論見書の​内容を、​買う​前に​確かめられます。

理解度チェック

問題を​読み込んでいます。​表示されない​ときは JavaScript を​有効に​してください。

まとめ

このレッスンで​押さえたい​ことです。

  • 株式は​会社への​出資、​債券は​国や​会社などへの​貸し付け、​投資信託は​集めた​お金を​専門家が​運用する​仕組みです。
  • 株式の​配当金は​会社の​判断で​支払われる​ため、​支払われない​年も​あります。
  • 債券は、​満期まで​持てば​額面が​払い​戻される​約束です。​ただし、​発行した​側が​破綻した​場合や、​満期の​前に​売る​場合には、​元本割れが​ありえます。
  • 投資信託は​元本が​保証された​商品ではなく、​仕組みで​守られている​ことと、​損失が​出ない​こととは別です。

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出典と最終確認日

このレッスンの​事実は 2026年10月11日 に​確認しました。

ご利用にあたって

この教材は​一般的な​情報を​伝える​ための​もので、​特定の​商品の​売買や​投資を​勧める​ものでは​ありません。​税や​法律など​個別の​判断は、​金融庁や​国税庁などの​公的な​情報を​確かめたうえで、​専門家に​ご相談ください。