スプレッドと​手数料を知る

  • レベル やさしい
  • 読む時間 約8分
  • 最終確認日 2026年10月11日
  • 投資を勧めるものではありません

このレッスンで分かること

  • スプレッドの​意味を​説明し、​架空の​板から​計算できる
  • 売買手数料と、​取引価格に​含まれる​コストの​違い、​暗号資産の​販売所と​取引所の​呼び方を知る
  • 架空の​数字で、​買って​すぐ​売り戻した​ときの​コストを​計算し、​比べる​ときの​確認点を​挙げられる

先に読むとよいレッスン:成行注文と​指値注文のちがい

目次

スプレッドは​値段の​開きのこと

売りたい​人が​出す値段と、​買いたい​人が​出す値段には、​差が​あります。

点線の​下線が​ある語は、​押すと​意味が出ます。

日本取引所​グループ(出典「用語集「スプレッド」」を別のタブで開きます)の​用語集は、を、​市場が​提示する​買呼値​(ビッド)と​売呼値​(アスク)の​価格差と​説明しています。​ビッドは​買いたい​人が​出している​値段、​アスクは​売りたい​人が​出している​値段です​(この​教材の​言い換え⁠)⁠。

買う側は、​アスクに​近い​値段で​買うことになり、​売る​側は、​ビッドに​近い​値段で​売ることに​なります​(この​教材の​説明)。​このため、​買って​すぐ​同じ数量を​売ると、​値段​そのものが​動かなくても、​スプレッドの​分だけ差が出ます。

架空の​例:板で​見るスプレッド

レッスン​「成行注文と​指値注文の​ちがい」の​架空の​板では、​買い注文で​最も​高い​値段が​1,000円​(400株)、​売り注文で​最も​安い​値段が​1,001円​(500株)⁠でした。

  1. スプレッドは、​1,001円−1,000円=1⁠円です。
  2. 成行で​100株を​買うと、​1,001円で​成立します。​板が​変わらないまま、​すぐに​成行で​100株を​売ると、​1,000円で​成立します。

差額は​1円×100株=100円です。​値動きが​なく、​手数料を​考えなくても、​100円の​コストに​なります​(この​教材の計算⁠)⁠。

やさしく​言うと、​スプレッドは​「買う​値段と​売る​値段の​開き」で、​買って​すぐ​売ると、​その開きの​分だけ損が出ます。

要点

スプレッドは、​買呼値と​売呼値の​価格差です。​買って​すぐ​売ると、​スプレッドの​分の​コストが出ます。

確認問題

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手数料は​価格に​含まれることも

売買の​手数料は​事業者ごとに​違い、​価格に​含まれる​場合も​あります。

日本証券業協会(出典「売買注文の流れが知りたい|投資の時間|日本証券業協会」を別のタブで開きます)が​作った​「投資の​時間」は、​株式の​売買に​かかる​売買委託手数料や​口座管理料は、​証券会社ごとに​異なると​説明しています。​売買委託手数料は、​売買を​証券会社に​取り次いでもらう​ための​手数料です​(この​教材の​言い​換え)。​料金の​表は、​証券会社の​案内で​確かめられます​(この​教材の補足⁠)⁠。

暗号資産では、​日本暗号資産等取引業協会​(JVCEA)(出典「暗号資産交換業に係る利用者の管理及び説明に関する規則」を別のタブで開きます)が、​取引を​始める​前に​会員が​説明する​事項を、​自主規制の​規則で​定めています。​その中には、​利用者が​支払う​手数​料等の​料率または​額と​支払の​方法が​あります。

同じ規則は、​手数​料等に​相当する​額の​一部または​全部が​取引価格に​含まれている​場合は、​その旨と、​その額が​取引価格に​占める​割合を、​説明する​事項に​挙げています。​手数料の​表に​出ていなくても、​価格の​中に​コストが​含まれている​場合が​あると​いう​ことです​(この​教材の説明⁠)⁠。

やさしく​言うと、​手数料は​「別に​請求される​もの」とは​限らず、​売買の​値段に​含まれている​こともあります。

要点

株式の​売買手数料は​証券会社ごとに​異なります。​暗号資産では、​手数​料等が​取引価格に​含まれる​場合の​説明が​求められ​ています。

販売所と​取引所は​相手が違う

暗号資産の​売買には、​売買の​相手が​違う​二つの​形が​あります。

金融審議会(出典「金融審議会 暗号資産制度に関するワーキング・グループ 報告」を別のタブで開きます)の​暗号資産制度に​関する​ワーキング・グループは、​2025年12月10日の​報告で、​暗号資産交換業者が​提供する​取引​プラットフォームの​うち、​顧客が​交換業者との​間で​暗号資産の​売買等を​行う​ものを​「」、​顧客同士の​注文の​マッチング​(売買等の​媒介)を​行う​ものを​「」と、​一般に​呼ぶと​説明しています。

同じ報告は、​交換業者の​中には​販売所と​取引所の​二つの​形で​サービスを​提供する​者が​いて、​取引所の​形より​販売所の​形の​ほうが​交換業者に​とって​収益性が​高いため、​顧客に​販売所での​取引を​誘導しているのではないかとの​懸念も​指摘されている、と​述べています。

顧客が​交換業者との​間で​売買する​形では、​交換業者が​示す買う​値段と​売る​値段の​差が、​取引の​コストの​一部に​なることが​あります​(この​教材の​説明)。​どちらの​形で​提供されているか、​コストが​どう​示されるかは、​事業者の​説明で​確かめられます。

報告の位置づけ

この報告は、​暗号資産の​制度の​あり方を​検討した​ものです。​販売所と​取引所の​呼び方の​説明は、​この報告が​便宜上そう記している​もので、​法令の​定義では​ありません。

やさしく​言うと、​販売所は​「交換業者から​売り​買いする」形、​取引所は​「ほかの​利用者の​注文と​つなぐ」形、と​報告は​説明しています。

要点

販売所は​顧客が​交換業者と​売買する​形、​取引所は​顧客同士の​注文を​つなぐ​形と、​金融審議会の​報告が​説明しています。

確認問題

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コストの​種類を​表で整理する

売買の​コストは、​手数料だけでは​ありません。

JVCEA(出典「暗号資産交換業に係る利用者の管理及び説明に関する規則」を別のタブで開きます)は、​システム上生じる​発注と​約定との​時間差などを​原因と​して、​利用者が​発注時点に​認識していた​価格と​異なる​価格で​約定が​成立する​ことを、​スリッページと​定義しています。​スリッページが​発生する​場合は、​その旨と、​原因と​なる​仕組みの​概要を、​利用者に​あらかじめ説明する​事項に​挙げています。​また、​スリッページの​発生に​より​利用者に​不利と​なる​事象が​生じる​場合は、​その旨と​内容も​挙げています。​不利な​方向に​ずれた​場合に、​スリッページは​コストに​なります​(この​教材の説明⁠)⁠。

売買に​かかる​コストの​整理​(この​教材の整理⁠)

種類内容確かめられる場所
売買手数料売買を​取り次ぐ​事業者に​支払う料金事業者の​手数料の案内
スプレッド買う​値段と​売る値段の差板や、​事業者が示す価格
スリッペ⁠ー⁠ジ発注時に​見た​価格と​約定した​価格の​差​(​不利な​ずれはコスト⁠)事業者の​取引ルー⁠ルの説明

この3つの​ほか、​口座管理料などが​かかる​場合が​あります。​コストは、​値動きに​よる​損益とは​別に​生じます。​値段が​上がっても、​コストの​分は​差し引かれます​(この​教材の説明⁠)⁠。

やさしく​言うと、​手数料の​表に​出てくる​コストと、​値段の​中に​入っている​コストが​あり、​両方を​足した​ものが、​売買に​かかる​費用です。

要点

売買の​コストには、​手数料、​スプレッド、​不利な​方向への​スリッページが​あります。​値動きに​よる​損益とは​別に​生じます。

コストを​計算してみる例

架空の​数字で、​買って​すぐ​売り戻した​ときの​コストを​比べます。

架空の​例:10万円分を​買って売り戻す

架空の​暗号資産Xを​10万円分​買い、​すぐに​同じ数量を​売り戻します。​価格​そのものは​動かないとします。​仕組みAは、​手数料が​かからず、​買う​値段が​売る​値段より​約2%高い​仕組みです。​仕組みBは、​買う​値段と​売る​値段の​差が​約0.1%で、​売買の​たびに​取引額の​0.1%の​手数料が​かかる​仕組みです。

  1. 仕組みAでは、​10万円で​買った​分を​売ると、​約9万8,000円に​なります。​差額は​約2,000⁠円です。
  2. 仕組みBでは、​売ると​約9万9,900円に​なり、​差額は​約100円です。​手数料は、​買う​とき約100円、​売る​とき約100⁠円です。

コストは、​仕組みAが​約2,000円、​仕組みBが​約300円です​(この​教材の​計算)。​数字は​架空で、​実際の​仕組みとは​違います。​約2%などの​割合は、​相場の​目安では​ありません。

この例は、​コストの​計算方法を​確かめる​ための​もので、​どちらの​仕組みが​有利かを​示す​ものでは​ありません。​実際に​比べる​ときは、​手数料の​額、​買う​値段と​売る​値段の​差、​取引価格に​含まれる​手数料等の​割合が、​それぞれどう​示されているかを、​事業者の​説明で​確かめられます。

やさしく​言うと、​コストは​「手数料」と​「値段の​差」を​足して​考えます。​表示の​しかたが​違っても、​同じ円の​金額に​そろえると​比べられます。

要点

コストは、​手数料と​値段の​差を​円の​金額に​そろえて​足すと、​比べやすく​なります。

理解度チェック

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まとめ

このレッスンで​押さえたい​ことです。

  • スプレッドは、​買呼値と​売呼値の​価格差で、​買って​すぐ​売ると、​その分の​コストが出ます。
  • 株式の​売買委託手数料や​口座管理料は、​証券会社ごとに​異なります。
  • 暗号資産では、​手数​料等に​相当する​額が​取引価格に​含まれる​場合、​その旨と​割合が​説明される​事項です。
  • 販売所は​顧客が​交換業者と​売買する​形、​取引所は​顧客同士の​注文を​つなぐ​形と、​金融審議会の​報告が​説明しています。
  • コストは、​手数料、​スプレッド、​不利な​方向への​スリッページを​円の​金額に​そろえて​足すと​比べられます。

ステップ3の確認テスト

これで、​このステップの​レッスンは​最後です。​確認テストで、​理解を​確かめてみましょう。

10問。成績を​競う​ものでは​ありません。​結果は、​この端末にだけ​保存されます。

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出典と最終確認日

このレッスンの​事実は 2026年10月11日 に​確認しました。

ご利用にあたって

この教材は​一般的な​情報を​伝える​ための​もので、​特定の​商品の​売買や​投資を​勧める​ものでは​ありません。​税や​法律など​個別の​判断は、​金融庁や​国税庁などの​公的な​情報を​確かめたうえで、​専門家に​ご相談ください。