株価指数の​見方を知る

  • レベル やさしい
  • 読む時間 約8分
  • 最終確認日 2026年10月11日
  • 投資を勧めるものではありません

このレッスンで分かること

  • 株価指数が​何を​表す​ものかを​説明できる
  • 日経平均株価と​TOPIXの​計算の​考え方の​違いを、​架空の​例で​確かめられる
  • TOPIXが​見直されている​途中である​こと、​指数​そのものは​売買できない​ことを知る

先に読むとよいレッスン:株式・債券・投資信託を比べる

目次

株価指数が​表す​ものを知る

個々の​株価ではなく、​市場全体の​動きを​一つの​数値に​した​ものが、​株価指数です。

点線の​下線が​ある語は、​押すと​意味が出ます。

日本取引所​グループ(この節の出典の一覧へ)は、を、​一言で​いえば​上場している全体の​値動きを​あらわす指標と​説明しています。​株式市場全体が​上がったか​下がったかを​見る​物差しと​考えると​理解しやすい、とし​ています。​個別銘柄の​値動きを​把握する​ことは​当然重要である​一方、​投資判断の​目安と​して、​株式市場の​大きな​動きを​把握する​ことも​欠かせない、とも​説明しています。

同グループの​「なる​ほど!​東証経済教室」は、​株式市場全体の​動きは​各会社の​株価を​見るだけでは​分からず、​そのときの​目安と​なる​数値が​株価指数だと​説明しています。​日本の​株式市場を​表す代表的な​指数と​して、​TOPIXと​日経平均株価を​挙げています。​ニュースでは、​TOPIXは​「ポイント」、​日経平均株価は​「円」で​伝えられる、と​いう​例も​載せています。

やさしく​言うと、​株価指数は、​たくさんの​銘柄の​動きを​一つの​数字に​まとめた​ものです。​1社の​株価を​見ても​分からない、​市場全体の​動きの​目安に​なります。

要点

株価指数は、​上場銘柄全体の​値動きを​あらわす指標で、​市場全体が​上がったか​下がったかを​見る​物差しです。

日経平均株価の​考え方を知る

日経平均株価は、​株価を​足して​割る​「株価平均型」の​指数です。

日本取引所​グループ(出典「よくあるご質問 | 日本取引所グループ」を別のタブで開きます)は、を、​1970年から​日本経済新聞社が​算出・公表を​続けている​指数と​説明しています。​東証プライム市場​(東京証券取引所の​三つの​市場区分の​一つ)の​上場銘柄の​うち、​市場を​代表する​225銘柄を​対象に​算出すると​しています。

計算方法に​ついて、​同グループは​「」の​指数だと​説明しています。​構成銘柄​(指数の​計算に​使う​銘柄)の​個々の​株価を​足し合わせ、​一定の​数で​割る​方法で、​式は​「株価指数の​値=構成銘柄の​株価の​合計÷一定の​数」です。​いわゆる​「平均株価」と​して​計算される​ものだと​しています。

日本証券業協会(出典「TOPIX(東証株価指数)|投資の時間|日本証券業協会」を別のタブで開きます)の​用語集は、​日経平均株価の​特性と​して、​株価の​高い​銘柄​(値が​さ株)の​影響を​受けやすい点を​挙げています。​日本取引所​グループも、​構成銘柄が​同じでも​平均株価が​上下する​ことと、​ファンド​(まとめて​運用される​資産。​この教材の​言い​換え)の​資産価値、​つまり​時価総額が​増減する​ことは、​必ずしも​関連しないと​説明しています。

やさしく​言うと、​日経平均株価は、​選ばれた​225銘柄の​株価の​平均のような​ものです。​株価の​高い​銘柄の​動きが、​指数に​響きやすく​なります。

要点

日経平均株価は、​構成銘柄の​株価の​合計を​一定の​数で​割る​「株価平均型」で、​株価の​高い​銘柄の​影響を​受けやすい​特性が​あります。

TOPIXの​考え方を知る

TOPIXは、​会社の​大きさを​表す時価総額を​もとに​計算する​指数です。

日本取引所​グループ(この節の出典の一覧へ)は、​(東証株価指数)を、​時価総額加重方式で、​JPX総研が​算出・​公表している​指数と​説明しています。とは、​株価に​上場株式数を​掛けた​もので、​その銘柄の​資産価値を​表すと​しています。

「」の​式は、​「株価指数の​値=構成銘柄の​時価総額の​合計÷ある​一定​時点の​時価総額」です。​TOPIXは、​1968年1月4日の​時価総額を​基準に​して、​いまの​構成銘柄の​時価総額が​どれくらい​増減したかを​表していると​しています。

日本証券業協会(出典「TOPIX(東証株価指数)|投資の時間|日本証券業協会」を別のタブで開きます)の​用語集は、​TOPIXは​値が​さ株の​影響を​受けやすいと​いう​日経平均株価の​特性を​補っている​一方、​時価総額の​大きい​銘柄​(大型株)の​影響を​受けやすい​面が​あると​説明しています。​二つの​指数は、​同じ市場を​見ていても、​動きが​同じに​なるとは​限りません​(この​教材の補足⁠)⁠。

日経平均株価と​TOPIXの​違い​(日本取引所​グループの​説明を​もとに​した整理⁠)

項目日経平均株価TOPIX
算出⁠・⁠公表日本経済新聞社J⁠P⁠X⁠総研
計算の考え方株価の​平均​(株価平均型⁠)時価総額​(時価総額加重型⁠)
ニュースでの単位円ポイント

要点

TOPIXは、​構成銘柄の​時価総額の​合計を​基準時と​比べる​「時価総額加重型」で、​1968年1月4日を​基準に​しています。

確認問題

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架空の​2社で​違いを確かめる

同じ大きさの​会社でも、​株価の​高さで、​株価平均型の​動きは​変わります。

架空の​例:株価の​高い​会社と、​株数の多い会社

これは​架空の​数字です。​市場に​A社と​B社の​2社だけが​あるとします。​A社は​株価10,000円で​上場株式数1,000万株、​B社は​株価2,000円で​上場株式数5,000万株です。​どちらも​時価総額は​1,000億円で、​同じ大きさの​会社です。​株価平均型は、​株価の​合計を​一定の​数​(ここでは​2)で​割る​ものとします。

  1. 最初の​株価平均型の​指数は、​(10,000円+2,000円)​÷2=6,000です。​時価総額の​合計は​2,000億円で、​これを​時価総額加重型の​基準とします。
  2. A社の​株価だけが​10%上がって​11,000円に​なると、​株価平均型は​(11,000円+2,000円)​÷2=6,500で、​約8.3%の​上昇です。​時価総額の​合計は​2,100億円に​なり、​時価総額加重型は​5%の​上昇です。
  3. B社の​株価だけが​10%上がって​2,200円に​なると、​株価平均型は​(10,000円+2,200円)​÷2=6,100で、​約1.7%の​上昇です。​時価総額の​合計は​同じく​2,100億円で、​時価総額加重型は​5%の​上昇です。

同じ大きさの​会社の​株価が​同じ10%上がっても、​株価平均型の​指数は、​株価の​高い​A社が​動いた​ときの​ほうが​大きく​動きました。​時価総額加重型は、​どちらも​5%です​(この​教材の計算⁠)⁠。

架空の​例:株価が​10%上がった​ときの​指数の変化

上がった会社株価平均型時価総額加重型
A社​(株価が高い⁠)約8.3⁠%⁠の上昇5⁠%⁠の上昇
B社​(株数が多い⁠)約1.7⁠%⁠の上昇5⁠%⁠の上昇

実際の​指数は、​構成銘柄の​数も​計算の​細かい​決まりも、​この例とは​違います。​この例は、​二つの​方法の​違いを​見る​ための​単純化です​(この​教材の補足⁠)⁠。

要点

株価平均型は​株価の​高い​銘柄の​動きに​左右されやすく、​時価総額加重型は​会社の​大きさに​応じて​動きが​決まります。

確認問題

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TOPIXの​見直しを知る

TOPIXは、​市場区分の​再編を​契機に、​段階的に​見直され​ています。

日本取引所​グループ(この節の出典の一覧へ)の​ページ​(2026年10月7日更新)に​よると、​2022年4月の​東証の​市場区分​(上場する​会社を​分ける、​プライム・スタンダード・グロースの​三つの​市場)の​再編を​契機に、​TOPIXの​投資対象と​しての​機能性を​高める​見直しが​進められ​ています。​第1段階の​見直しは、​2025年1月末に​完了したと​書かれています。

続く​第2段階では、​全市​場区分​(プライム​市場・スタンダード​市場・グロース​市場)を​対象に​して、を​より​重視した​銘柄の​定期入替を​行う、と​説明され​ています。​初回の​定期入替は、​2026年10月7日に​選定結果が​公表され、​2026年10月30日に​実施すると​されています​(2026年10月11日時点)。​2回目は​2028年10月に​実施すると​されています。

初回の​定期入替で​継続採用されない​銘柄​(移行措置銘柄)は、​四半期ごとに​8段階で​ウエイト​(指数の​計算に​占める​割合。​この教材の​言い​換え)を​低減します。​2027年10月に​再評価を​行い、​継続の​基準を​満たす銘柄は、​段階的な​低減を​止めると​されています。​市場への​影響を​やわらげる​ため、​移行は​段階的に​進められます。

やさしく​言うと、​TOPIXに​入る​銘柄の​選び方が、​時間を​かけて​変わっていく​途中です。​指数の​仕組みは、​決まった​時期に​見直される​ことがあります。

要点

TOPIXは​見直しの​途中に​あり、​第2段階の​初回の​定期入替は​2026年10月30日、​2回目は​2028年10月に​実施されると​されています。

指数と​投資信託の​関わりを知る

指数​そのものは​売買できません。​指数は、​運用の​目標や​物差しと​して​使われます。

日本取引所​グループ(出典「よくあるご質問 | 日本取引所グループ」を別のタブで開きます)は、​株価指数​そのものは​株価を​もとに​計算した​結果なので、​直接売買できないと​説明しています。​指数の​計算方法に​合わせて​株式を​買い​集める​ことも、​個人投資家には​難しいと​しています。

同グループは、​TOPIXなどの​株価指数に​連動する​運用成果を​めざす株式投資信託を​「」と​呼び、​投資信託各社が​販売していると​説明しています。​TOPIX連動型の​ファンドは、​TOPIXを​超える​運用成果は​望まないが、​TOPIX並み、​つまり​株式市場全体の​標準並みの​運用成果は​確保したい​投資家向きの​ものだと​しています。

株価指数は、と​しても​使われます。​ベンチマークは、​運用成績を​評価する​ときの​基準と​なる​指標です。​同グループは、​投資信託の​1年間の​成績を​TOPIXの​動きと​比べると、​株式市場の​標準を​上回ったか​下回ったかが​分かると​説明しています。​国内の​機関投資家​(年金や​投資信託などで​多額の​資金を​運用する​組織。​この教材の​言い​換え)の​大半は、​TOPIXの​動きと​自分たちの​運用結果を​照らし合わせて、​運用成績の​良し悪しを​評価しているとも​述べています。

指数が示すもの

株価指数は、​市場の​動きを​数値に​した​ものです。​これから​上がるか下がるかを​示す​ものでは​ありません​(この​教材の補足⁠)⁠。

要点

指数​そのものは​直接売買​できません。​連動を​めざす投資信託が​あり、​運用成績を​比べる​基準​(ベンチマーク)にも​使われます。

理解度チェック

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まとめ

このレッスンで​押さえたい​ことです。

  • 株価指数は、​上場銘柄全体の​値動きを​あらわす指標で、​市場全体が​上がったか​下がったかを​見る​物差しです。
  • 日経平均株価は、​構成銘柄の​株価を​足して​一定の​数で​割る​「株価平均型」で、​日本経済新聞社が​算出しています。
  • TOPIXは、​構成銘柄の​時価総額を​基準時と​比べる​「時価総額加重型」で、​JPX総研が​算出しています。
  • 同じ大きさの​会社でも、​株価平均型は​株価の​高い​銘柄の​動きに​左右されやすく​なります​(架空の例⁠)⁠。
  • 株価指数​そのものは​直接売買​できません。​連動を​めざす投資信託や、​運用成績を​比べる​基準と​して​使われます。

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出典と最終確認日

このレッスンの​事実は 2026年10月11日 に​確認しました。

ご利用にあたって

この教材は​一般的な​情報を​伝える​ための​もので、​特定の​商品の​売買や​投資を​勧める​ものでは​ありません。​税や​法律など​個別の​判断は、​金融庁や​国税庁などの​公的な​情報を​確かめたうえで、​専門家に​ご相談ください。