オシレーター系の​指標を知る

  • レベル やさしい
  • 読む時間 約9分
  • 最終確認日 2026年10月12日
  • 投資を勧めるものではありません

このレッスンで分かること

  • RSIと​ストキャスティクスが​何を​計算した​数字かを、​数字の​例で​説明できる
  • 「買われすぎ・​売られすぎ」が​一般に​使われる​呼び方である​ことを​説明できる
  • その数字が​続く​こともあり、​効果は​確かめきれていない​ことを理解する

先に読むとよいレッスン:ローソク​足の読み方、時間の​幅で​チャートの​見え方が変わる、トレンドと​移動平均線を知る

例の​数字は、​ことわりの​ない​限り、​説明の​ために​作った​ものです。​実際の​値動きや、​実在の​商品の​数字では​ありません。

目次

オシレーターの​種類を知る

一定の​範囲の​中で​上下に​動く​数字を、​チャートに​表す指標です。

点線の​下線が​ある語は、​押すと​意味が出ます。

日本​テクニカルアナリスト​協会(出典「あ行 | テクニカル分析用語集 | はじめてのテクニカル分析 | マネックス証券」を別のタブで開きます)の​用語集​(証券会社の​サイトに​転載)は、を、​ある水準を​基準と​して​上下動を​繰り返す性質の​あるテクニカル​指標と​説明しています。​基準値から​大きく​外れた​場合は、​いずれ基準値に​戻ることが​想定される、と​いう​考え方が​あり、​今の​価格推移と​反対方向の​投資を​狙う​ことから、​「指標」ともいわれると​しています。​ここで​いう​基準値は​指標の​数字の​基準で、​価格​そのものが​戻ると​いう​意味では​ありません。

証券会社の​用語集(この節の出典の一覧へ)は、​オシレーターを、​一定の​範囲内で​上下に​振動する​値を​示す指標とし、​相場の​勢いや、​買われ過ぎ・売られ過ぎの​状態を​判断するのに​用いられると​説明しています。​このレッスンでは、​複数の​資料で​説明されている​RSIと​ストキャスティクスの​二つを​扱います。

このレッスンで​扱う​二つの​指標​(資料の​説明を​まとめたもの⁠)

指標何を​計算するか動く範囲
RSI上げ幅が​全体の​変動幅に​占める割合0〜100%
ストキャスティクス期間の​高値と​安値の​間での今の位置0〜100%

やさしく​言うと、​オシレーターは​「ある​範囲の​中で、​今の​数字が​どのあたりに​あるか」を​示す、​指標の​仲間です。

要点

オシレーターは、​基準を​中心に​上下に​動く​数字を​表す指標の​種類です。​「逆張り指標」ともいわれます。

RSIの​計算の​考え方を知る

一定の​日数の​うち、​上げ幅が​全体の​動きの​何割を​占めたかを​表します。

証券会社の​用語集(この節の出典の一覧へ)は、​(相対力指数)を、​一定期間内の​上げ幅と​下げ幅を​合わせた全体の​変動幅の​うち、​上げ幅が​占める​割合を​示す指標と​説明しています。​期間内の​価格が​すべて​上昇した​ときは​100、​すべて​下落した​ときは​0に​なる​ため、​数字は​0%から​100%の​間で​動きます。

別の​証券会社の​解説(この節の出典の一覧へ)は、​アメリカの​ワイルダーが​考案した​指標とし、​直近N日間の​上げ幅の​合計を、​上げ幅と​下げ幅の​合計で​割って​100を​掛ける​式を​示しています。​前日の​終値と​同じ値の​日は​数えません。​Nは​14日と​する​場合が​多く、​この解説の​ツールでは​9日と​していると​述べ、​計算の​違う​2種類の​RSIが​使われているとも​述べています。

例1の​表:5日間の​前日比​(単位⁠:⁠円⁠)

日前日比上昇か下落か
1⁠日目+30上昇
2⁠日目-15下落
3⁠日目+20上昇
4⁠日目-25下落
5⁠日目+10上昇

例1:5日RSIを計算する

上の​表の​前日比を​使います。

  1. 上昇した​日の​上げ幅は​30円、​20円、​10円で、​合計60⁠円です。
  2. 下落した​日の​下げ幅は​15円と​25円で、​合計40⁠円です。
  3. 60円÷​(60円+40円)​×100=60⁠%⁠です。

この5日間の​RSIは、​60⁠%⁠です。

例1の図。5日分の前日比の棒グラフ。上昇した日は白い棒で、プラス30円、プラス20円、プラス10円の合計60円。下落した日は黒い棒で、マイナス15円、マイナス25円の合計40円。60円÷(60円+40円)×100で、RSIは60パーセント。
図:例1の​前日比を​棒に​した​もの。​白い​棒​(上げ幅)の​合計が、​全体の​何割かを​表す数字が​RS⁠I⁠です。

やさしく​言うと、​RSIは​「動いた​幅の​合計の​うち、​上がった​分が​何割か」を​表した​数字です。

要点

RSIは、​上げ幅の​合計を、​上げ幅と​下げ幅の​合計で​割った​割合です。​0〜100%の​間で​動きます。

確認問題

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ストキャスティクスの​計算を知る

一定期間の​高値と​安値の​間で、​今の​値段が​どの辺りに​あるかを​表します。

証券会社の​用語集(この節の出典の一覧へ)は、を、​過去の​一定​期間に​おける​最高値と​最安値の​範囲の​中で、​今の​株価が​相対的に​どこに​位置するかを​示す​ものと​説明しています。​先行する​「%K」と、​それを​移動平均に​した​「%D」の​2本の​線を​表示します。

別の​証券会社の​用語集は、​%Kを、​直近の​レートから​過去n日間の​最安値を​引いた​値を、​過去n日間の​最高値と​最安値の​差で​割った​割合と​示しています。​nは​通常5や​9が​使われる​ことが​多いとも​述べています。

例2:%Kを計算する

ある株式で、​直近5日間の​最高値が​1,100円、​最安値が​1,000円、​直近の​終値が​1,070円だったとします。

  1. 直近の​終値から​最安値を​引くと、​1,070円-1,000円=70⁠円です。
  2. 最高値と​最安値の​差は、​1,100円-1,000円=100⁠円です。
  3. 70円÷100円×100=70⁠%⁠です。

例2の​%Kは、​70%です。​範囲の​下から​7割の​位置に​あることを​表します。

例2の図。直近5日間の最高値1,100円と最安値1,000円の間の範囲を、縦の帯で表している。直近の終値1,070円は、最安値から70円上、範囲の下から7割の位置にある。%Kは70パーセント。
図:例2の​範囲と​終値。​終値が、​最安値と​最高値の​間の​どこに​あるかを​表す数字が​%⁠K⁠です。

やさしく​言うと、​ストキャスティクスは​「最近の​高値と​安値の​幅の​中で、​今は​下から​何割の​所か」を​表した​数字です。

要点

%Kは、​期間の​最安値から​今の​値段までの​距離を、​高値と​安値の​差で​割った​割合です。​%Dは、​その移動平均です。

買われすぎの​呼び方を知る

数字が​範囲の​端に​近い​状態に、​名前が​付けられ​ています。

日本​テクニカルアナリスト​協会(出典「さ行 | テクニカル分析用語集 | はじめてのテクニカル分析 | マネックス証券」を別のタブで開きます)の​用語集は、​RSIに​ついて、​100%​(連続高)に​近ければ​買われ過ぎ、​0%​(連続安)に​近ければ​売られ過ぎと​判断すると​説明しています。​ストキャスティクスも、​100%に​近ければ​買われ過ぎ、​0%に​近ければ​売られ過ぎと​判断する、と​いう​同じ説明です。

証券会社の​解説(この節の出典の一覧へ)でも、​RSIや​ストキャスティクスは、​相場の​買われ過ぎ・売られ過ぎを​判断する​指標と​説明され​ています。​どこからを​「買われ過ぎ」と​呼ぶかの​基準の​数字は、​資料に​よって​違い、​複数の​数字が​使われています。​資料には​目安の​数値を​挙げる​ものも​ありますが、​ここでは​示しません。

二つの​呼び方​(日本​テクニカルアナリスト​協会の​用語集の説明⁠)

呼び方数字の位置RSIでの言い方
買われ過ぎ上の​端​(100%⁠)⁠に近い連続高に近い状態
売られ過ぎ下の​端​(0%⁠)⁠に近い連続安に近い状態

やさしく​言うと、​「買われすぎ」は​数字が​上の​端に​近いときの​呼び名で、​実際に​そのあと​下がる​ことを​意味する​言葉では​ありません。

要点

数字が​上の​端に​近い​状態を​「買われ過ぎ」、​下の​端に​近い​状態を​「売られ過ぎ」と​呼びます。​基準の​数字は​資料に​よって​違います。

確認問題

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端の​数字が​続く​場合を知る

端に​近い​数字の​まま、​動きが​続く​ことがあります。

日本​テクニカルアナリスト​協会(この節の出典の一覧へ)の​用語集は、​RSIと​ストキャスティクスに​ついて、​人気の​ある手法だが、​価格が​継続的に​上昇または​下降している​場合には​「」が​多くなるので​注意が​必要と​述べています。​証券会社の​解説(この節の出典の一覧へ)も、​RSIは、​上下に​強いトレンドが​出ると、​売買の​合図が​出ていても​トレンドの​勢いが​止まらず、​だましに​終わる​ことが​あると​述べています。

証券会社の​ガイドは、​ストキャスティクスは、​上昇や​下落が​続く​ことで​100%や​0%と​いう​数字が​出る​ことが​あると​説明しています。​日本​テクニカルアナリスト​協会の​用語集は、​だましが、​一般に​オシレーターの​ほうが​多い​傾向が​あるとも​述べています。

例3:上昇が​続いた⁠5⁠日間

ある株式の​株価が​5日間、​毎日​上昇しました。​前日比は、​+10円、​+20円、​+10円、​+20円、​+10⁠円です。

  1. 上げ幅の​合計は​70円で、​下げ幅の​合計は​0⁠円です。
  2. 70円÷​(70円+0円)​×100=100⁠%⁠です。

このレッスンの​式では、​上昇が​続く間、​RSIは​上の​端の​100%の​まま​続きます。​「買われすぎ」と​呼ばれる​数字でも、​上昇が​止まるとは​限りません。

やさしく​言うと、​端に​近い​数字が​出ても、​そのあとの​動きは​決まって​おらず、​数字が​しばらく​端に​張り付く​こともあります。

要点

上昇や​下降が​続くと、​数字が​端に​近いまま​続く​ことが​あり、​「だまし」も​多いと​されています。

この指標の​位置づけを知る

数字は​設定で​変わり、​効果は​確かめられていない​ものが​多い​指標です。

RSIの​計算の​日数や式は、​資料に​よって​違います。​Nに​14日を​挙げる​解説や​9日を​挙げる​解説が​あり、​日数は​利用者が​設定できると​する​解説も​あります。​同じ銘柄でも、​設定の​違う​画面では、​数字が​違って​見える​ことになります。

効果は、確かめられていないものが多い

イリノイ大学(出典「The Profitability of Technical Trading Rules in US Futures Markets: A Data Snooping Free Test」を別のタブで開きます)の​研究者らは、​学会の​発表論文​(査読誌ではない)で、​アメリカの​先物市場​(将来の​決めた​日に​売買する​約束の​取引の​市場)の、​移動平均や​モメンタム​(​値動きの​勢い)を​使う​オシレーターなどの​売買ルールを​調べています。​1978年から​1984年に​利益が​出た​ルールも、​1985年から​2002年の​新しい​データでは、​多くの​先物で​利益が​大きく​下がったと​報告しています。​な​お、​これは​RSI​そのものを​調べた​研究では​ありません。​このレッスンで​見た​資料の​範囲では、​RSIや​ストキャスティクスの​効果は、​確かめられていない​ものが​多く、​うまく​働かない​場面が​あります。

証券会社の​解説(この節の出典の一覧へ)では、​テクニカル分析の​弱い​点と​して、​実際の​相場は​過去の​パターンと​必ずしも​合致しない​こと、​売買の​合図に​だましが​あることが​挙げられ​ています。​このレッスンは、​買われすぎ・​売られすぎの​数字を、​売買の​合図と​して​すすめる​ものでは​ありません。

やさしく​言うと、​RSIや​ストキャスティクスは​「過去の​動きから​計算した​数字」で、​これから​先を​教える​数字では​ありません。

要点

RSIや​ストキャスティクスは、​過去の​値動きから​計算した​数字です。​設定で​変わり、​効果は​確かめられていない​ものが​多い​指標です。

理解度チェック

問題を​読み込んでいます。​表示されない​ときは JavaScript を​有効に​してください。

まとめ

このレッスンで​押さえたい​ことです。

  • オシレーターは、​基準を​中心に​上下に​動く​数字を​表す指標で、​RSIと​ストキャスティクスは​その仲間です。
  • RSIは、​一定期間の​上げ幅の​合計が、​上げ幅と​下げ幅の​合計の​何割かを​表し、​0〜100%の​間で​動きます。
  • ストキャスティクスの​%Kは、​期間の​高値と​安値の​幅の​中で、​今の​値段が​下から​何割の​位置かを​表します。
  • 数字が​上の​端に​近い​状態を​「買われ過ぎ」、​下の​端に​近い​状態を​「売られ過ぎ」と​呼びますが、​そのあとの​動きを​示す​ものでは​ありません。
  • 上昇や​下降が​続くと、​端に​近い​数字が​続く​こともあり、​だましも​多いと​され、​効果は​確かめられていない​ものが​多い​指標です。

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出典と最終確認日

本文で​機関や​資料の​名前を​挙げている​説明は、​その出典に​よる​ものです。​名前を​挙げていない​説明は、​このサイトが​まとめた​ものです。

このレッスンの​事実は 2026年10月12日 に​確認しました。

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