口座を​開く​流れと本人確認

  • レベル やさしい
  • 読む時間 約10分
  • 最終確認日 2026年10月12日
  • 投資を勧めるものではありません

このレッスンで分かること

  • 交換業者で​口座を​開くまでの​一般的な​流れを​説明できる
  • 取引時確認で​確認される​事項と、​本人確認の​方法の​見直し​(2027年4月1日施行⁠)⁠を知る
  • 契約の​前に​示される​事項と、​口座の​売買や​譲渡が​禁じられている​ことを知る

先に読むとよいレッスン:暗号資産とは何か、交換業者と​利用者を​守る決まり

例の​数字は、​ことわりの​ない​限り、​説明の​ために​作った​ものです。​実際の​値動きや、​実在の​商品の​数字では​ありません。

目次

口座を​開く​一般的な​流れを知る

口座は、​登録、​申込み、​本人確認、​審査の​順に​進むのが​一般的です。

登録を​受けた​業者か​どうかの​確かめ方は、​「交換業者と​利用者を​守る​決まり」の​レッスンで​学びました。​ここでは、​そのうえで​口座を​開く​ときの​一般的な​流れを​見ます。​交換業者の​解説(この節の出典の一覧へ)は、​おおむね次の​順で​説明しています。

口座を​開く​一般的な​流れ​(交換業者の​解説を​もとに作成⁠)

順番主な内容解説にある補足
1メールアドレスと​パスワー⁠ドの登録アカウントの作成
2電話番号の​認証、​基本情報の​入力、​本人確認書類の提出住所が​実際の​住まいと​合う​書類を使う
3事業者による審査開設に​至らない​場合がある
4審査後に​取引を始める本人確認は​がきの​受け取りが​要る​事業者もある
口座を開く一般的な流れを、上から下へ4つの段で表した流れ図。1は、メールアドレスとパスワードの登録。2は、電話番号の認証、基本情報の入力、本人確認書類の提出。3は、事業者による審査。4は、審査後に取引を始める。
図:上の​表の​流れ。​審査で​口座を​開けない​場合が​あり、​流れは​事業者に​よって​違います。

日本暗号資産等取引業協会(出典「暗号資産交換業に係る利用者の管理及び説明に関する規則・ガイドライン」を別のタブで開きます)の​規則は、​事業者が​利用者情報と​して、​氏名、​住所、​生年月日、​職業、​取引目的、​金融資産の​状況、​取引の​経験などを​取得し、​保管すると​定めています。​ある交換業者の​解説は、​審査の​結果、​口座開設の​希望に​そえない​場合が​あり、​審査基準や​個別の​判断理由は​開示しないと​書いています。​順番や​所要日数は、​事業者ごとに​違います。

やさしく​言うと、​口座を​開くには、​登録、​申込み、​本人確認、​審査の​順に​進み、​どの手続きを​求められるかは​事業者ごとに​違います。

要点

口座は、​登録、​申込み、​本人確認、​審査の​順に​進むのが​一般的です。​審査の​結果、​開設に​至らない​場合も​あります。

本人確認が​求められる​理由を知る

犯罪に​よる​収益の​移転を​防ぐ​ため、​法律が​取引時確認を​求めています。

点線の​下線が​ある語は、​押すと​意味が出ます。

犯罪に​よる​収益の​移転防止に​関する​法律は、​暗号資産交換業者を​「特定事業者」​(法律上、​確認などの​義務を​負う​事業者)に​含め、​顧客との​間で​一定の​取引を​行う​ときに、を​行うよう​定めています​(2026年10月時点)。​確認するのは、​(個人は​氏名、​住居、​生年月日)、​取引を​行う​目的、​職業​(法人は​事業の​内容)​などです。

政令は、​取引時確認が​必要な​取引と​して、​暗号資産の​交換等を​継続的に、​または​反復して​行う​ことを​内容と​する​契約の​締結や、​価額が​10万円を​超える​暗号資産の​交換等などを​挙げています。​協会の​規則は、​継続的または​反復して​取引を​行う​場合には、​基本契約を​結んで​取引口座を​開設すると​定めています。​口座を​開く​ときは、​政令が​挙げる​契約の​締結に​あたります。

事業者は、​確認した​内容を​確認記録に​残し、​契約が​終わった​日などから​7年間保存します。​令和8年法律第64号の​施行前の​条文では、​この法律の​「暗号資産交換業者」が​「暗号資産取引業者」に​改められ​ています。​施行の​日は​政令で​定められ、​それまでは​「暗号資産交換業者」の​ままです。

やさしく​言うと、​口座を​開く​ときの​本人確認は、​事業者の​独自の​ルールだけでなく、​法律で​義務づけられた​手続きです。

要点

暗号資産交換業者は、​口座を​開く​ときなどに、​本人​特定事項、​取引を​行う​目的、​職業を​確認する​ことが、​法律で​義務づけられ​ています。

確認問題

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本人確認の​方法を知る

施行規則は、​個人の​本人確認の​方法を​複数定めています​(2026年10月時点の​施行版⁠)⁠。

犯罪に​よる​収益の​移転防止に​関する​法律施行規則は、​個人の​本人​特定事項を​確認する​方法を、​複数定め​ています。​事業者は、​そのうちの​いずれかを​採ればよいと、​規則は​定めています。​確認に​使う​書類は、​運転免許証や​個人番号​カードなどの​本人確認書類です。

  • 書類の​提示や​送付を​受ける​方法:​写真付きの​本人確認書類の​提示を​受ける​方法や、​提示などに​加えて、​取引関係文書を​書留郵便などで、​転送不要郵便物(転送されない​郵便)と​して​住所に​送る​方法が​あります。
  • 画像や​ICチップの​情報の​送信を​受ける​方法:​事業者の​ソフトウェアで​撮影した​容貌​(顔)と​書類の​画像の​送信を​受ける​方法や、​容貌の​画像と​書類の​ICチップの​情報の​送信を​受ける​方法などが​あります。
  • 電子証明書を​使う​方法:​認定を​受けた​者が​発行した​電子証明書​(本人である​ことを​電子的に​示す証明書)と、​それに​よる​電子署名が​行われた​情報の​送信を​受ける​方法などが​あります。

オンラインで​画像を​送る​方法では、​事業者が​提供する​ソフトウェアで​撮影させた​画像である​ことと、​書類の​厚みなどの​特徴が​確認できる​ことが、​規則に​書かれています。​実際に​どの方法が​使えるかは、​事業者の​案内に​よります。

やさしく​言うと、​本人確認の​方法は、​書類を​見せる、​郵便で​確かめる、​オンラインで​送る、​電子証明書を​使う、の​型に​分かれ、​事業者が​用意する​方法で​手順が​変わります。

要点

施行規則は、​本人確認の​方法を​複数定め​ています。​オンラインでは、​画像や​ICチップの​情報の​送信、​電子証明書を​使う​方法が​あります。

2027年4月の​見直しを知る

2027年4月1日から、​本人確認書類の​画像の​送信を​受ける​方法は、​原則と​して​規則から​外れます。

施行規則を​改正する​命令は​公布されており、​2027年4月1日にされます。​金融庁(出典「現下の情勢を踏まえたサイバーセキュリティ対策の強化と各種取引申込等における対応について」を別のタブで開きます)は​2026年10月9日の​注意喚起で、​施行日から、​本人確認書類の​画像送信を​受ける​方法は​廃止し、​ICチップ情報の​読取に​原則一本化されると​述べ、​施行日を​待たない​対応を​金融機関等に​求めました。​ただし、​施行後の​規則にも、​住民基本台帳法の​適用を​受けない​人や​国外に​転出した​人に​限り、​画像の​送信を​受けて、​転送不要郵便で​書類を​送る​方法が​残っています。

本人確認の​方法の​型と、​施行日ごとの​扱い​(施行規則の​条文を​もとに作成⁠)

方法の型2026年1⁠0⁠月時点2027年4月⁠1⁠日から
本人確認書類の​画像の​送信を受ける定められている原則と​して​外れる​(一部の​人に​限る​方法は残る⁠)
書類の​ICチップの​情報の​送信を​受ける​(容貌の​画像と​組み合わせる​方法を含む⁠)定められている引き続き定められている
電子証明書や、​個人番号カードに​代わる​電磁的記録を使う定められている引き続き定められている

施行後の​規則には、​ICチップが​組み込まれた​写真付き本人確認書類の​提示を​受ける​場合は、​その情報を​読取装置で​読み取ることも​書かれています。​な​お、​この表は​方法の​型を​整理した​もので、​個々の​方法の​条件は、​規則の​条文で​確認できます。

やさしく​言うと、​画像を​送るだけの​本人確認は​原則と​して​なくなる​方向で、​ICチップの​読取りや​電子証明書が​中心に​なります。

要点

2027年4月1日から、​本人確認書類の​画像送信を​受ける​方法は​原則と​して​規則から​外れ、​ICチップ情報の​読取などに​一本化されます。

契約の​前に​示される​事項を知る

契約の​前に、​暗号資産の​性質や​手数料などを、​書面などで​示すことが​決められ​ています。

資金決済に​関する​法律は、​暗号資産交換業者に、​暗号資産の​性質に​関する​説明や、​手数料などの​契約の​内容に​ついての​情報の​提供を​求めています​(2026年10月時点)。​暗号資産交換業者に​関する​内閣府令は、​その内容を、​あらかじめ書面の​交付などで​示すよう具体的に​定めています。

契約の​前に​示される​主な​事項​(内閣府令を​もとに作成⁠)

場面示される主な事項示し方
暗号資産の​交換等を行うとき法定通貨ではない​こと、​価値の​変動で​損失が​生じる​おそれ、​取り扱う​暗号資産の​概要と特性など書面の​交付などで説明
取引を行うとき商号と​登録番号、​取引の​内容、​手数料の​金額または​計算方法、​苦情の​連絡先など書面の​交付などで​情報を提供
継続的に​取引する​契約を結ぶとき上の​事項に​加えて、​契約期間、​解約時の​取扱いなど契約の​前に​情報を提供

日本暗号資産等取引業協会(出典「暗号資産交換業に係る利用者の管理及び説明に関する規則・ガイドライン」を別のタブで開きます)の​規則は、​会員に、、​取引約款を​含む契約書、​取引を​十分に​理解する​ための​説明書の​交付を​定めています。​契約締結前​書面に​書く​事項は、​内閣府令の​ものが​基に​なっています。

例1:書面の​手数料の​計算方法を読む

契約締結前​書面に、​手数料の​計算方法と​して​「取引額の​1%」と​書かれています。

  1. 10万円の​取引なら、​手数料は​1,000⁠円です。
  2. 30万円の​取引なら、​手数料は​3,000⁠円です。

計算方法が​書かれていれば、​取引の​前に​手数料の​見当が​付けられます。

やさしく​言うと、​手数料や​登録番号、​暗号資産の​性質などは、​契約の​前に​書面などで​示されます。

要点

契約の​前には、​暗号資産の​性質、​登録番号、​手数料、​苦情の​連絡先などが、​書面などで​示されます。

確認問題

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口座の​売買や​譲渡の​禁止を知る

他人に​なりすまして​使う​目的を​知りながら、​口座の​情報を​渡す​ことは、​処罰の​対象です。

犯罪に​よる​収益の​移転防止に​関する​法律は、​他人に​なりすまして​暗号資産交換業者との​契約に​係る​役務の​提供を​受ける​こと、​または​これを​第三者に​させる​ことを​目的と​して、​口座を​識別する​符号などの​必要な​情報の​提供を​受けた​人を​処罰すると​定めています​(2026年10月時点)。​相手に​その目的が​あることを​知って、​情報を​提供した​人も​同じです。

正当な​理由が​ないのに、​有償で​この情報を​提供した​人や、​提供を​受けた​人も、​同じ罪に​あたります。​罰則は、​3年以下の​拘禁刑もしくは​500万円以下の​罰金、​または​その両方です。​人を​勧誘したり、​広告などで​誘い​込んだりした​人も、​同様に​処罰されます。

「口座を貸してほしい」という誘いに注意

口座の​情報を​他人に​渡すと、​自分が​罪に​問われる​おそれが​あります。​「貸してほしい」​「報酬を​払う」と​いう​誘いも、​勧誘と​して​処罰の​対象に​なりえます。​ログインの​情報を​守る​ことは、​「暗号資産の​口座を​守る​基本を​知る」の​レッスンでも​学びました。

やさしく​言うと、​口座は​本人確認にもと​づいて​作られるので、​その情報を​売ったり、​渡したりすると、​法律に​触れる​おそれが​あります。

要点

他人に​なりすまして​使う​目的を​知りながら、​口座の​情報を​渡す​ことや、​有償で​提供したり​受け取ったりする​ことは、​処罰の​対象です。

理解度チェック

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まとめ

このレッスンで​押さえたい​ことです。

  • 口座は、​登録、​申込み、​本人確認、​審査の​順に​進むのが​一般的です。​審査の​結果、​開設に​至らない​場合も​あり、​手順は​事業者ごとに​違います。
  • 犯罪に​よる​収益の​移転防止に​関する​法律は、​本人​特定事項、​取引を​行う​目的、​職業などを​確認する​取引時確認を​求めています。
  • 本人確認の​方法は​施行規則が​複数定め​ています。​2027年4月1日から、​本人確認書類の​画像の​送信を​受ける​方法は​原則と​して​外れ、​ICチップ情報の​読取などに​一本化されます。
  • 契約の​前に、​暗号資産の​性質、​登録番号、​手数料、​苦情の​連絡先などが、​書面などで​示されます。
  • 他人に​なりすまして​使う​目的を​知りながら、​口座の​情報を​渡す​ことなどは、​処罰の​対象です。

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出典と最終確認日

本文で​機関や​資料の​名前を​挙げている​説明は、​その出典に​よる​ものです。​名前を​挙げていない​説明は、​このサイトが​まとめた​ものです。

このレッスンの​事実は 2026年10月12日 に​確認しました。

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