暗号資産の​値動きの​特徴を知る

  • レベル やさしい
  • 読む時間 約10分
  • 最終確認日 2026年10月11日
  • 投資を勧めるものではありません

このレッスンで分かること

  • 金融庁、​日本銀行、​国民生活​センターが、​暗号資産の​価格に​ついて​伝えている​注意を​説明できる
  • 裏付け資産が​ない​ことと、​値動きが​大きくなりやすい​ことの​関係を知る
  • 値下がりの​大きさを​数字で​見て、​登録業者でも​リスクが​残る​ことと、​相談先を知る

先に読むとよいレッスン:暗号資産とは何か

目次

公的機関の​注意喚起を知る

金融庁、​日本銀行、​国民生活​センターは、​暗号資産の​価格が​変動する​ことを​注意点に​挙げています。

金融庁(出典「暗号資産の利用者のみなさまへ:金融庁」を別のタブで開きます)の​「暗号資産の​利用者のみなさまへ」の​ページは、​利用者への​注意と​して、​暗号資産は​「法定通貨」ではない​こと、​価格が​変動する​ことが​あること、​交換業者は​登録が​必要な​こと、​取引を​行う​場合は​事業者から​説明を​受けて​内容を​よく​理解してから​行う​ことを​挙げています。​登録と​詐欺への​注意は、​「暗号資産とは​何か」の​レッスンで​見ました。

日本銀行(出典「暗号資産(仮想通貨)とは何ですか? : 日本銀行 Bank of Japan」を別のタブで開きます)は、​価格が​大きく​変動する​傾向に​ある点に​注意が​必要だと​説明しています。​国民生活​センター(出典「【20代要注意!】暗号資産のもうけ話_国民生活センター」を別のタブで開きます)は、​2024年1月23日の​発表で、​暗号資産は​価格が​変動する​ことが​あり、​価格が​急落して​損を​する​可能性が​あると​注意しています。

価格に​ついての​注意の​言い方​(各機関の​資料を​もとに、​この教材が​整理したもの⁠)

機関資料での言い方
金融庁価格が​変動する​ことがある
日本銀行価格が​大きく​変動する​傾向にある
国民生活センタ⁠ー価格が​急落して​損を​する​可能性がある

やさしく​言うと、​どの機関も​「価格は​変わり、​大きく​下がることもある」と​伝えています。

要点

金融庁は​価格の​変動、​日本銀行は​大きく​変動する​傾向、​国民生活​センターは​急落して​損を​する​可能性を、​注意点に​挙げています。

裏付けが​ない​ことと​需給を知る

価値を​支える​資産が​なく、​需要と​供給で​価格が​動く​ため、​値動きが​大きくなりやすいと​説明され​ています。

点線の​下線が​ある語は、​押すと​意味が出ます。

日本銀行(出典「暗号資産(仮想通貨)とは何ですか? : 日本銀行 Bank of Japan」を別のタブで開きます)は、​暗号資産は​法定通貨ではなく、​裏付け資産を​持っていない​ことなどから、​利用者の​需給関係などの​要因に​よって、​価格が​大きく​変動する​傾向に​あると​説明しています。​裏付け資産とは、​価値を​支えるもとになる​資産の​ことです​(この​教材の説明⁠)⁠。

金融審議会(出典「金融審議会 暗号資産制度に関するワーキング・グループ 報告」を別のタブで開きます)の​ワーキング・グループ​報告​(2025年12月10日)は、​脚注で、​株式や​債券のような​伝統的な​金融商品と​異なり、​暗号資産には​資産価値の​裏付けが​ない​ことや、​配当や​利息の​支払いは​ない​こと、​出資者と​しての​権利は​ない​こと等の​特徴が​あると​しています。​これらの特徴は、​利用者への​啓発や​交換業者に​よる​説明で​対処すべき​ものと​考えられると​しています。

bitcoin.org(この節の出典の一覧へ) の​FAQは、​ビットコインの​価格は​需要と​供給で​決まり、​需要が​増えれば​価格が​上がり、​減れば​下がると​説明しています。​ビットコインの​市場は​まだ​比較的小さく、​大きな​金額でなくても​市場価格を​上下させうる​ため、​価格は​依然と​して​非常に​変動が​大きいと​しています。

ビットコインに​ついての​別の​ページは、​価格が​短い​期間に​予測できない​形で​上がることも​下がることもあり、​その背景に​経済、​普及の​進み方、​ときにの​低い​市場が​あると​述べています。​FAQは、​価格が​上がるか下がるかの​保証は​ないとも​述べています。

やさしく​言うと、​価値を​支える​資産が​なく、​買いたい​人と​売りたい​人の​数で​価格が​動くので、​値動きが​大きくなりやすいのです。​bitcoin.org の​説明は​ビットコインに​ついての​もので、​ほかの​暗号資産に​同じように​当ては​まるとは​限りません​(この​教材の補足⁠)⁠。

要点

日本銀行は、​裏付け資産を​持たない​ことなどから、​需給で​価格が​大きく​変動する​傾向が​あると​説明しています。

24時間取引などの​特徴を知る

暗号資産の​売買は​24時間365日​行われると、​業界団体の​資料は​整理しています。

日本暗号資産​ビジネス協会​(JCBA)(出典「暗号資産取引市場の現状について(資料3)」を別のタブで開きます)が​2025年7月31日に​金融庁の​審議会の​作業部会へ​出した​資料は、​暗号資産の​売買​(交換)​取引の​特性と​して、​24時間365日取引される​こと、​同じ暗号資産が​世界各地の​様々な​取引​プラットフォームで​取引されている​ことを​挙げています。​有価証券の​取引は、​通常は​営業日の​一定の​時間内に​行われるとも​対比しています。​この資料は​業界団体が​作った​もので、​官公庁の​見解では​ありません。

同じ資料は、​暗号資産では、​保有者に​収益分配や​利息の​支払いは​予定されていないのに​対し、​有価証券では、​収益分配や​利息の​支払いが​予定される​ことが​通常だと​対比しています。​金融審議会(出典「金融審議会 暗号資産制度に関するワーキング・グループ 報告」を別のタブで開きます)の​ワーキング・グループ​報告の​脚注も、​配当や​利息の​支払いは​ない​ことを​挙げています。​また、​取引は​暗号資産交換業者の​プラットフォームの​ほか、​システムだけで​取引を​完結させる​分散型取引所や、​ピアツーピア​(利用者どうしが​直接やり取りする​形。​この教材の​言い​換え)​でも​多数​行われていると​述べています。

暗号資産と​有価証券の​対比​(JCBAの​資料を​もとに、​この教材が​整理したもの⁠)

項目暗号資産有価証券
取引できる時間24時間⁠3⁠6⁠5⁠日通常は​営業日の​一定の時間内
同じ銘柄の取引の場世界各地の​様々な​プラットフォ⁠ー⁠ム世界中の​市場で​取引される​ことはまれ
保有者への​収益分配や利息予定されていない予定される​ことが通常

やさしく​言うと、​暗号資産は、​株式の​取引時間のような​区切りが​なく、​いつでも​売買の​場が​開いていると​いう​整理です。​取引時間の​決まりは​「値幅と​取引時間の​決まりを​知る」、​換金の​しやすさ​(​流動性)は​「リスクの​種類を​知る」の​レッスンで​扱います。

要点

業界団体の​資料は、​暗号資産の​売買は​24時間365日​行われ、​保有者への​収益分配や​利息は​予定されていないと​整理しています。

値下がりの​大きさを​数字で見る

価格が​下がる​ほど、​元の​金額に​戻すために​必要な​値上がりの​割合は、​下がった​割合より​大きくなります。

金融庁(出典「金融サービス利用者相談室 : 金融庁」を別のタブで開きます)の​金融サービス​利用者相談室の​ページは、​暗号資産に​価格が​急激に​低下する​リスクが​あると​述べています。​下がった​あとに​元の​金額へ​戻すには、​下がった​割合より​大きな​割合の​値上がりが​必要です​(この​教材の計算⁠)⁠。

下がった​あと、​元に​戻すために​必要な​値上がり​(架空の​計算。​10万円分を​持っている場合⁠)

下がった割合残る金額元に​戻す値上がり
10%9⁠万円約1⁠1⁠.⁠1⁠%
20%8⁠万円25%
50%5⁠万円100%

架空の​例:暗号資産Xが​半分になると

これは​架空の​例です。​実在する​暗号資産ではなく、​実際の​値動きでも​ありません。​暗号資産Xを​10万円分​持っていて、​価格が​半分に​なったとします。

  1. 価値は、​10万円 × 50% = 5万円に​なります。
  2. 10万円に​戻すには、​5万円から​5万円増える​必要が​あり、​5万円 ÷ 5万円 = 100%の​値上がりです。

半分に​下がると、​元の​金額に​戻すには、​価格が​2倍に​なる​(100%の​値上がり)​必要が​あります。​この計算は、​価格が​戻る​ことを​予想する​ものでは​ありません。

やさしく​言うと、​大きく​下がった​あとは、​同じ割合では​戻れません。​下がった​割合より、​戻すための​割合の​ほうが​大きくなります。

要点

価格が​下がる​ほど、​元に​戻すために​必要な​値上がりの​割合は​大きくなります。​半分に​下がると、​価格が​2倍に​なる​必要が​あります。

確認問題

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登録業者でも​リスクは残る

登録を​受けた​事業者の​取り扱う​暗号資産でも、​価格が​下がるなどの​リスクは​なくなりません。

金融庁(この節の出典の一覧へ)の​金融サービス​利用者相談室の​ページは、は​金融庁・財務局への​登録が​義務付けられていて、​取引の​際は​登録された​事業者かを​確認するよう​案内しています。​登録を​受けた​業者の​一覧は、​金融庁の​ページで​公表され​ています。​そのうえで、​登録業者である​ことを​もって​信用性を​担保する​ものではなく、​登録業者が​取り扱う​暗号資産でも​リスクが​ないと​いう​ことではないと​述べています。

同じページは、​暗号資産には、​例えば​価格が​急激に​低下する​リスクなど、​暗号資産ごとにさまざまな​リスクが​あることを​十分に​理解する​よう​述べています。​国民生活​センター(出典「【20代要注意!】暗号資産のもうけ話_国民生活センター」を別のタブで開きます)も、​取引相手が​登録業者の​場合でも、​価格が​急落して​損を​する​可能性などの​リスクと、​取引や​契約の​内容を​十分に​理解できなければ、​取引や​契約を​しないよう​呼びかけ​ています。

やさしく​言うと、​登録を​受けた​事業者か​どうかは​大切な​確認ですが、​それで​価格が​下がるリスクが​なくなるわけでは​ありません。​登録の​確認と、​取引の​内容や​リスクの​理解は、​別々の​確認です​(この​教材の整理⁠)⁠。

要点

登録業者であっても、​信用性が​保証されるわけではなく、​取り扱う​暗号資産の​リスクも​なくなりません。

確認問題

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値上がりを​約束する​話への注意

価格が​変動する​資産なのに、​利益を​約束するような​誘いは、​公的機関が​注意を​呼びかけ​ています。

金融庁(出典「金融サービス利用者相談室 : 金融庁」を別のタブで開きます)の​金融サービス​利用者相談室の​ページは、​暗号資産と​関連付けて​投資を​持ち掛け、​投資後に​連絡が​取れなくなって​トラブルに​なる​ケースが​増えていると​述べています。​マッチングアプリや​SNS等で​知り合った​人に、​登録の​ない​業者との​取引を​勧められて​被害に​あう​事例が​多発しているとも​述べています。

国民生活​センター(出典「【20代要注意!】暗号資産のもうけ話_国民生活センター」を別のタブで開きます)は、​SNSや​マッチングアプリなどで​知り合った​面識の​ない​相手から​暗号資産の​投資を​勧められた​ときは、​詐欺的な​投資話を​疑うよう​注意しています。​相手の​素性や、​投資の​内容、​もうかった​話が​本当かを​確かめるのは​難しく、​連絡が​取れなくなる​こともあり、​被害を​回復する​ことは​極めて​困難だと​しています。

出金のために費用を求められる事例

国民生活​センターは、​2023年10月に​受け付けた​相談事例を​紹介しています。​SNSで​知り合った​人に​勧められた​投資サイトへ​暗号資産を​送った​ところ、​出金には​12%の​税金が​かかり、​約86万円を​支払わなければ​出金できないと​言われたと​いう​ものです。​金融庁も、​出金を​求めると​保証金や​税金などの​名目で​金銭を​だまし取られる​被害が​多発していて、​そうした​金銭は​納めず、​今後​一切​関わらないようにと​述べています。

やさしく​言うと、​価格が​変動する​資産で​利益を​約束するような​誘いや、​出金の​ために​先に​お金を​求める​話は、​詐欺を​疑うよう公的機関が​注意しています​(この​教材の整理⁠)⁠。

要点

面識の​ない​相手からの​投資の​誘いは、​詐欺的な​話を​疑うよう​注意され​ています。​出金の​ために​費用を​求める​話にも​注意が​必要です。

取引の​前の​確認と​相談先を知る

取引の​前に、​登録の​有無と​取引内容を​確かめられます。​困った​ときの​相談先も​決まっています。

金融庁(この節の出典の一覧へ)の​ページには、​暗号資産交換業者の​登録一覧と、​登録などを​受けている​金融事業者を​調べられる​検索機能​(金融事業者一括検索機能)が​掲載され​ています。​国民生活​センター(出典「【20代要注意!】暗号資産のもうけ話_国民生活センター」を別のタブで開きます)は、​取引の​前に​登録業者か​どうかを​こうした​サイトで​確認し、​無登録業者とは​取引しないよう​呼びかけ​ています。​取引内容や​リスクが​十分に​理解できなければ​契約せず、​交換業者から​説明を​受けるとともに、​自分でも​調べるよう​案内しています。

暗号資産に​ついての​相談先​(金融庁の​ページを​もとに、​この教材が​整理したもの⁠)

相談したい内容相談先
暗号資産を​含む金融​サービスの​一般的な相談金融庁 金融​サービス​利用者相談室
暗号資産の​不審な勧誘消費者​ホットライン188​(最寄りの​消費生活相談窓口を案内⁠)
詐欺と​思われるトラブル最寄りの​警察本部、⁠警察署
その他の​一般的な相談日本暗号資産等取引業協会

金融庁は、​個別の​トラブルに​ついて間に​入って​あっせん、​仲介、​調停を​行う​ことは​できないと​しています。​交換業者との​間で​解決が​図られない​場合は、​日本暗号資産等取引業協会に​相談できます​(協会の​会員との​トラブルに限る⁠)⁠。

やさしく​言うと、​取引の​前は​登録と​内容を​確かめ、​困った​ときは、​内容に​合った​窓口に​相談できます。

要点

取引の​前に​登録の​有無と​取引内容を​確かめられます。​困った​ときは、​内容に​合った​窓口に​相談できます。

理解度チェック

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まとめ

このレッスンで​押さえたい​ことです。

  • 金融庁、​日本銀行、​国民生活​センターは、​暗号資産の​価格が​変動する​ことを​注意点に​挙げています。​日本銀行は、​裏付け資産を​持たない​ことなどを、​その理由と​して​説明しています。
  • 業界団体​(JCBA)の​資料は、​暗号資産は​24時間365日取引され、​保有者への​収益分配や​利息の​支払いは​予定されていないと​述べています。
  • 価格が​下がる​ほど、​元に​戻すために​必要な​値上がりの​割合は​大きくなります。​半分に​下がると、​価格が​2倍に​なる​必要が​あります。
  • 金融庁は、​登録業者である​ことは​信用性を​担保する​ものではなく、​登録業者が​取り扱う​暗号資産でも​リスクが​ないと​いう​ことではないと​述べています。
  • 面識の​ない​相手からの​投資の​誘いは​詐欺を​疑うよう​注意され​ています。​困った​ときは、​金融庁の​相談室、​消費者​ホットライン188、​警察などに​相談できます。

ステップ2の確認テスト

これで、​このステップの​レッスンは​最後です。​確認テストで、​理解を​確かめてみましょう。

10問。成績を​競う​ものでは​ありません。​結果は、​この端末にだけ​保存されます。

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出典と最終確認日

このレッスンの​事実は 2026年10月11日 に​確認しました。

ご利用にあたって

この教材は​一般的な​情報を​伝える​ための​もので、​特定の​商品の​売買や​投資を​勧める​ものでは​ありません。​税や​法律など​個別の​判断は、​金融庁や​国税庁などの​公的な​情報を​確かめたうえで、​専門家に​ご相談ください。