金融トラブルの​相談先を知る

  • レベル やさしい
  • 読む時間 約9分
  • 最終確認日 2026年10月11日
  • 投資を勧めるものではありません

このレッスンで分かること

  • 金融庁の​相談室と​消費者​ホットラインが、​何を​受け付け、​何は​行わないのかを​説明できる
  • 金融ADR制度の​苦情処理手続と​紛争解決手続の​違いを​説明できる
  • FINMACが​受け付ける​相談と​受け付けない​相談を​挙げ、​窓口を​探す手が​かりを持てる

先に読むとよいレッスン:損失との​向き合い方、投資詐欺と​勧誘から身を守る

目次

金融庁の​相談室で​できること

一般的な​相談を​受け付ける​窓口が、​金融庁に​あります。

点線の​下線が​ある語は、​押すと​意味が出ます。

金融サービスの​トラブルは、​利用した​金融機関や​サービスに​よって、​相談できる​窓口が​変わります。​金融庁(この節の出典の一覧へ)は、​金融行政や​金融サービスに​関する​一般的な​質問・相談・意見を、​金融サービス​利用者相談室で​一元的に​受け付け​ています。​2026年10月時点の​ページでは、​相談員が​電話で​答える​ほか、​ウェブサイトでも​24時間​受け付けると​されています。

利用者と​金融機関の​間の​個別の​トラブルに​ついては、​話を​聞いたうえで、​他の​機関の​紹介や​論点の​整理などの​アドバイスを​行うと、​同庁は​説明しています。​ただし、・仲介・調停​(トラブルの​相手との​間に​入って、​話を​まとめる​こと。​この教材の​言い​換え)を​行う​ことは​できないと​書いています。

詐欺的な​投資に​関する​専用の​相談ダイヤルも​あり、​損害を​受けた​場合に​限らず、​不審に​思った​人や​投資を​悩んでいる​人の​相談も​受け付けると​しています。​事業者の​登録の​有無などの​定型的な​質問には、​チャットボットの​利用を​案内しています。​詐欺の​手口は、​レッスン​「投資詐欺と​勧誘から​身を​守る」で​扱いました。

やさしく​言うと、​金融庁の​相談室は、​アドバイスや他の​窓口の​紹介を​してくれる​窓口で、​トラブルの​相手との​間に​入って​話を​まとめる​窓口では​ありません。

要点

金融庁の​相談室は、​他の​機関の​紹介や​論点の​整理を​行います。​あっせん・仲介・調停は​行えないと​説明され​ています。

確認問題

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消費者​ホットラインで​できること

消費生活​センターなど、​身近な​窓口を​案内してくれる​電話番号です。

消費者庁(この節の出典の一覧へ)は、​困った​ときは​一人で​悩まずに、​消費者​ホットラインの​188に​相談する​よう​案内しています。​地方公共団体が​設置している​身近な​消費生活​センターや​消費生活相談窓口を​案内する​もので、​郵便番号などを​入力すると、​お近くの​窓口が​案内されます。

同じページには、​相談は​無料で、​相談窓口に​つながった​時点から​通話料金が​かかる​こと、​話中で​つながらない​ときは​国民生活​センターの​「バックアップ​相談」も​使える​ことが​書かれています。​窓口を​案内する​ものであり、​消費者庁に​つながる​ものではないと​いう​注意も​あります。​消費者庁は、​SNSを​きっかけに​した​「もうけ話」に​ついても、​少しでも​不安に​思ったら​消費生活​センター等に​相談する​よう​呼びかけ、​その窓口と​して​消費者​ホットライン188を​挙げています。

公的機関をかたる偽ハガキにも注意

消費者庁は、​国民生活​センターと​消費者庁を​かたる​偽ハガキに​注意する​よう​呼びかけ​ています。​連絡先は、​公的機関の​公式ページで​確かめられます​(この​教材の補足⁠)⁠。

やさしく​言うと、​消費者​ホットラインは​「最初の​電話」で、​近くの​消費生活相談の​窓口を​案内してくれる​番号です。

要点

消費者​ホットライン188は、​身近な​消費生活​センター等を​案内する​番号です。​消費者庁に​つながる​ものでは​ありません。

金融ADR制度の​仕組みを知る

金融機関との​間で​解決できない​とき、​中立な​機関に​頼れる​制度が​あります。

金融庁(出典「金融機関とのトラブルに関する相談・苦情窓口 (金融ADR機関)一覧:金融庁」を別のタブで開きます)は、​金融機関の​サービスで​トラブルが​起き、​その金融機関との​間で​解決できない​場合に​使える​制度と​して、​(金融分野に​おける​裁判外紛争解決制度)を​案内しています。​FINMAC(出典「フィンマックとは – FINMAC」を別のタブで開きます)は、​金融ADRを、​金融庁の​指定を​受けたが、​中立・公正な​立場で​トラブルの​解決を​図る​手続と​説明しています。

金融ADR制度の​二つの​手続​(金融庁の説明⁠)

手続内容
苦情処理手続ADR機関が​苦情と​して​受け付け、​論点整理などを​して​金融機関へ​伝え、​話し合いに​よる​解決を促す
紛争解決手続金融分野に​見識の​ある中立・公正な​専門家が、​和解案を​示して​解決に努める

金融庁は、​紛争解決手続を、​裁判に​比べて​基本的に​短時間・低​コストで​進められると​しています。​金融機関は、​利用者からの​申立てに​応じなければならず、​示された​和解案を​尊重する​ことが​求められます。​原則と​して、​苦情と​して​受け付けた​話し合いで​解決しない​場合などに、​紛争解決の​申立てへ​進みます。

金融庁の​窓口一覧は、​まず​苦情と​して​受け付けて​話し合いを​図る​方式をと​呼び、​窓口の​備考に​注記しています。​苦情の​受付や​紛争解決を​利用できるかは、​窓口ごとに​異なる​ため、​各窓口に​相談する​よう​書かれています。

やさしく​言うと、​金融ADR制度は、​金融機関と​話し合っても​解決しない​ときに、​中立な​第三者が​間に​入ってくれる​仕組みです。

要点

金融ADR制度には、​苦情処理手続と​紛争解決手続が​あります。​原則と​して、​苦情と​して​受け付けた​話し合いが​先に​行われます。

FINMACに​相談できること

株や​投資信託、​FXなどの​トラブルを​扱う​金融ADR機関です。

証券・金融商品あっせん相談​センター​(FINMAC(この節の出典の一覧へ))は、​株や​投資信託、など​金融商品の​取引に​関する​トラブルに​ついて、​金融商品取引業者​(証券会社などの​事業者。​この教材の​言い​換え)の​顧客から​相談や​苦情を​受け付け、​公正・中立な​立場で​解決を​図る​金融ADR機関だと​自ら​説明しています。​FINMACが​対象と​する​事業者に​限ると​注記しています。​日本証券業協会(出典「トラブルにあった場合はどこに相談すればいいの?|投資の時間|日本証券業協会」を別のタブで開きます)の​Q&Aも、​FINMACで​苦情・相談を​受け付けていると​案内しています。

  • FINMACが​挙げる​相談の​例:投資信託を​解約したいのに、​事業者が​応じてくれない
  • FINMACが​挙げる​相談の​例:リスクの​説明を​受けたが、​理解できないまま​買ってしまった
  • FINMACが​受けられないと​する​相談:​「どの​投資信託が​儲かるの?」と​いった​投資相談、​株価の照会

FINMACは、​預金や​保険などの​相談・苦情にも​応じていないと​説明しています。​相談と​苦情処理は​無料で、​あっせんには​請求する​損害賠償の​額に​応じた​所定の​料金が​かかります。​あっせんは​当事者双方の​話し合いで​解決を​目指すため、​主張が​大きく​異なると​難しく、​不調に​終わる​こともあると​しています。

FINMACは、​単純に​損を​したからと​いう​理由だけでは​補償されず、​金融商品の​取引で​損を​しても​基本的には​本人の​責任​(自己責任の​原則)と​しています。​ただし、​事業者に​よる​断定的判断の​提供​(不確かな​ことを、​確実であるかのように​告げる​こと。​この教材の​言い​換え)などの​法令違反行為が​あれば、​損害の​補償を​求める​余地は​あると​書いています。

やさしく​言うと、​FINMACは​取引の​トラブルを​話し合いで​解決する​窓口で、​損を​補償する​窓口や、​何を​買うかを​教える​窓口では​ありません。

要点

FINMACは、​取引の​トラブルの​相談・苦情・​あっせんを​扱います。​投資相談や​預金・保険の​相談は​受けないと​説明され​ています。

確認問題

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暗号資産や​詐欺が​疑われるとき

取引の​種類に​よって、​窓口が​変わる​場合が​あります。

FINMAC(出典「よくある質問 – FINMAC」を別のタブで開きます)は、​ビットコインの取引などの​デリバティブ取引​(株価や​為替などの​値動きを​もとに​した​取引。​この教材の​言い​換え)は​相談の​対象とし、​ビットコインの​単純な​売買は​対象外と​説明しています。​金融庁(出典「金融機関とのトラブルに関する相談・苦情窓口 (金融ADR機関)一覧:金融庁」を別のタブで開きます)の​窓口一覧では、​暗号資産等取引業者​(暗号資産やの​取引)の​窓口と​して、​日本暗号資産等取引業協会が​挙げられ、​「暗号資産等現物取引のみ​対応」と​注記され​ています。​現物取引は、​商品​そのものを​売り​買いする​取引です​(この​教材の​言い​換え)。​同じ一覧は、​暗号資産等の​デリバティブ​取引に​ついては​FINMACで​対応すると​書いています。

詐欺が​疑われる​ときに​ついて、​警察庁(出典「公的機関【刑事・民事手続関係】 / 犯罪被害者等施策ホームページ - 警察庁」を別のタブで開きます)は、​犯罪に​あたるかわからないけれど、​ストーカーや​配偶者暴力、​悪質商法などで​警察に​相談したい​ときに​使える​窓口と​して、​警察相談専用電話​「#9110」を​案内しています。​全国どこから​でも、​電話を​かけた​地域を​管轄する​警察本部などの​相談窓口に​つながると​説明しています。

家計や​生活設計の​相談には、​J-FLEC(この節の出典の一覧へ)の​「J-FLECはじめての​マネープラン」が​あります。​J-FLECは、​無料体験で​提供される​情報は​相談員個人の​意見に​基づき、​個別の​金融商品・サービスに​ついて​提案・推奨する​ことは​できないと​注意しています。​J-FLECの​ページには、​トラブルの​相談窓口を​一覧に​した​「金融トラブルに​あわないためには」も​あります。

やさしく​言うと、​暗号資産の​現物取引、​デリバティブ​取引、​詐欺の​疑いでは、​それぞれ案内されている​窓口が​違います。

要点

暗号資産の​現物取引と​デリバティブ​取引では、​案内されている​窓口が​違います。​悪質商法などで​警察に​相談したい​ときは、​警察相談専用電話が​案内され​ています。

窓口の​違いを​整理して使う

何を​相談でき、​何は​しないのかを​並べると、​窓口を​選びやすく​なります。

各機関の​説明を​もとに​した​整理​(2026年10月時点の​ページ。​金融庁の​窓口一覧は​令和7年9月9日時点と記載⁠)

窓口相談できること行わない・​受けないと​されること
金融サービス​利用者相談室​(⁠金融庁⁠)一般的な​質問・相談。​他機関の​紹介や​論点の整理あっせん・仲介⁠・⁠調停
消費者​ホットライン188​(消費者庁⁠)近くの​消費生活​センター⁠等の案内消費者庁に​つながる​ものではない
FINMAC対象の​事業者との、​株・投資信託・FXなどの​取引の​トラブル。​あっせんも運営投資相談、​株価の​照会、​預金・保険の相談
日本暗号資産等取引業協会暗号資産等の現物取引現物取引のみ​対応と注記

架空の​例:40万円で​買った​投資信託を​解約できない

これは​架空の​例です。​証券会社で​40万円分の​投資信託を​買い、​解約を​申し出たのに、​事業者が​応じてくれません。​この証券会社は​FINMAC(この節の出典の一覧へ)の​対象の​事業者とします。

  1. どの窓口か​迷う​ときは、​金融庁(この節の出典の一覧へ)の​相談室で、​他の​機関の​紹介や​論点の​整理を​受けられます。
  2. 証券会社との​トラブルなので、​金融ADR機関の​FINMACに​相談できます。​苦情と​して​受け付けられると、​論点が​整理され、​金融機関へ​伝えられて、​話し合いに​よる​解決が​促されます。
  3. 話し合いで​解決しなければ、​あっせんの​申立てに​進める​場合が​あります。

あっせんは​双方の​同意が​基本で、​不調に​終わる​こともあります。​損を​したと​いうだけでは、​補償されません。

やさしく​言うと、​窓口は​それぞれ得意な​分野が​違うので、​困りごとに​合う​窓口を​選ぶ、と​いう​考え方です。

要点

窓口ごとに、​相談できる​ことと​行わない​ことが​違います。​窓口の​選び方で​迷う​ときは、​金融庁の​相談室でも​相談できます。

理解度チェック

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まとめ

このレッスンで​押さえたい​ことです。

  • 金融庁の​相談室は、​他の​機関の​紹介や​論点の​整理を​行います。​あっせん・仲介・調停は​行えないと​説明され​ています。
  • 消費者​ホットライン188は、​身近な​消費生活​センター等を​案内する​番号で、​消費者庁に​つながる​ものでは​ありません。
  • 金融ADR制度には、​苦情処理手続と​紛争解決手続が​あり、​原則と​して、​苦情と​して​受け付けた​話し合いが​先に​行われます。
  • FINMACは、​株や​投資信託、​FXなどの​取引の​トラブルを​扱います。​投資相談や​預金・保険の​相談は​受けません。
  • 損を​したと​いう​理由だけでは​補償されず、​基本は​本人の​責任と​FINMACは​説明しています。

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出典と最終確認日

このレッスンの​事実は 2026年10月11日 に​確認しました。

ご利用にあたって

この教材は​一般的な​情報を​伝える​ための​もので、​特定の​商品の​売買や​投資を​勧める​ものでは​ありません。​税や​法律など​個別の​判断は、​金融庁や​国税庁などの​公的な​情報を​確かめたうえで、​専門家に​ご相談ください。