リスク許容度と​資産配分を知る

  • レベル やさしい
  • 読む時間 約9分
  • 最終確認日 2026年10月11日
  • 投資を勧めるものではありません

このレッスンで分かること

  • リスク許容度を​決める​要素と、​年代別の​考え方が​「一つの​考え方」である​ことを​説明できる
  • 資産配分が​何を​表すかと、​配分に​よって​値下がり時の​全体の​変化が​違う​ことを、​架空の​例で​計算できる
  • 値動きで​配分が​ずれる​ことと、​リバランスの​意味を​説明できる

先に読むとよいレッスン:リスクの​種類を知る、長期・積立・分散の​考え方を知る、損失との​向き合い方

目次

人に​よって​違うリスク許容度

同じ値下がりでも、​受け止められる​範囲は​一人​ひとり違います。

点線の​下線が​ある語は、​押すと​意味が出ます。

日本証券業協会(出典「リスク許容度|投資の時間|日本証券業協会」を別のタブで開きます)は、を、​投資に​際して​「どの​程度リスクを​引き受けられるか」と​いう​ことと​説明しています。​一人​ひとりの​事情に​よって​異なる​ため、​「客観」と​「主観」の​両面から​総合的に​考える​ことが​大切だと​しています。

同協会は、​客観的な​要素と​して、​収入や​資産額、​年齢、​投資経験、​今後の​(結婚や​出産、​住宅の​購入など、​暮らしの​節目。​この教材の​補足)の​数などを​挙げています。​主観的な​要素は​性格的な​もので、​たとえば​株価が​下がると​心配で​眠れない​場合は、​リスクを​取りすぎないよう注意が​必要だと​説明しています。

生活に​必要な​お金や​近く​使う​お金を​投資に​回さない​考え方は、​レッスン​「損失との​向き合い方」で​扱いました。​このレッスンでは、​そのうえで、​許容度を​何が​左右するかと、​許容度を​資産の​持ち方に​どう​結び​つけるかを​見ていきます。

やさしく​言うと、​「どれくらい​値下がりしても、​暮らしと​気持ちが​大丈夫か」は、​数字だけでなく、​その人の​事情と​性格の​両方で​決まります。

要点

リスク許容度は、​どの程度リスクを​引き受けられるかの​ことです。​日本証券業協会は、​客観的な​事情と​主観的な​性格の​両面から​考えると​しています。

許容度を​左右する​要素を知る

年齢、​収入、​経験、​暮らしの​変化、​性格などが、​許容度に​関わります。

リスク許容度に​関わる​要素​(日本証券業協会の​説明を​もとに​した整理⁠)

要素原文にある内容
年齢他の​条件が​同じなら、​若い方が​高いと​考えられる
収入⁠・⁠資産額他の​条件が​同じなら、​多い方が​高いと​考えられる
投資経験客観的な​要素の​一つとして​挙げられている
ライフイベントの数客観的な​要素の​一つとして​挙げられている
性格主観的な​要素。​株価が​下がると​眠れないなら、​取りすぎに注意

日本証券業協会(この節の出典の一覧へ)は、​自分の​お金を、​日々の​生活に​必要な​お金、​近く​(数年の​うち)​使う​道が​決まっている​お金、​当面使う​予定の​ない​お金の​三つに​整理し、​投資は​当面使う​予定の​ない​お金で​行うと​説明しています。​使う​時期が​近い​お金ほど、​値下がりした​ときに、​回復を​待つ​時間が​短くなります​(この​教材の補足⁠)⁠。

転職や​退職、​子供の​誕生や​卒業など、​自分や​家族を​取り巻く​事情が​変わると、​許容度も​変わりうると​考えられます​(この​教材の​説明)。​事情が​変わった​ときの​投資の​見直しは、​あとの​節で​扱います。

やさしく​言うと、​許容度は​「今の​自分の​事情」に​左右されるので、​事情が​変われば​変わる​ことがあります​(この​教材の説明⁠)⁠。

要点

許容度には、​年齢、​収入・資産、​経験、​ライフイベント、​性格が​関わります。​投資に​回す​お金は、​使う​時期で​分けて​考えられます。

確認問題

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年代別の​考え方を知る

年代に​応じた​考え方は​紹介され​ていますが、​決まった​答えでは​ありません。

資産運用業協会(出典「世代別資産運用の考え方|資産運用業協会」を別のタブで開きます)は、​資産運用の​方法は​個人の​年齢や​ライフステージ​(年齢や​家族など、​暮らしの​段階。​この教材の​補足)に​よって​異なると​説明しています。​日本証券業協会(出典「年代別にリスク許容度は異なるかと思いますが、各年代において、どのような商品で運用したらよいですか。|投資の時間|日本証券業協会」を別のタブで開きます)も、​年代別に​運用の​考え方を​紹介しています。​下の​表は、​同協会の​説明の​要点です。

年代別の​考え方​(日本証券業協会の​説明の要点⁠)

世代時期の特徴紹介されている考え方
若い世代自由に​使える​お金の​割合が​比較的高い収益性を​重視し、​ある程度リスクの​ある運用が可能
働き盛り世代出産、​教育、​住宅ローン​返済など​支出が多い安全性と​収益性の​バランスを考える
セカンドライフ世代年金収入と​貯蓄の​範囲で生活する安全性や​流動性を重視する

金融経済教育推進機構​(J-FLEC)(この節の出典の一覧へ)は、を​元本や​利子の​支払いの​確実性、を​換金の​しやすさの​程度を​表す要素と​説明しています。​同じ年代でも、​収入や​家族、​使う​予定の​時期は​人に​よって​違います。​このため、​この教材は​「何歳なら​株式を​何%」と​いった​数字の​目安を​示しません。​表は、​考え方の​方向を​知る​ための​一つの​例です​(この​教材の説明⁠)⁠。

やさしく​言うと、​年代は​手が​かりの​一つですが、​同じ年代の​人が​全員​同じ答えに​なるわけでは​ありません。

要点

年代別の​考え方は、​日本証券業協会などの​説明に​ある一つの​考え方です。​同じ年代でも​事情は​違う​ため、​数字の​目安は​示しません。

資産配分は​割合の決め方

お金を​どの資産に​どれだけ​入れるかで、​値下がりした​ときの​全体の​動きが​変わります。

J-FLEC(この節の出典の一覧へ)は、を​金融商品の​組み合わせの​ことと​説明しています。​安全性や​収益性など​特徴の​異なる​金融商品の​配分や​組み合わせに​する​ことで、​リスクを​抑えられると​しています。​日本証券業協会も、​リスク許容度を​考えて​組み合わせを​考える​ことと、​配分や​組み合わせを​変える​ことで​期待する​運用成果に​近づける​こともできる​ことを​述べています。

この教材では、​お金を​資産ごとに​どんな​割合で​持つかをと​呼びます。​アセットアロケーションとも​言われます​(この​教材の​説明)。​分散投資の​考え方は、​レッスン​「長期・積立・分散の​考え方を​知る」で​扱いました。

架空の​例:100万円を​資産Aと​資産Bに​分け、​Aが​30%下がったとき

A⁠の割合Aが​30%下がった​あとの全体全体の変化
20%​(A20万円、​B8⁠0⁠万円⁠)9⁠4⁠万円6万円の減少
50%​(A50万円、​B5⁠0⁠万円⁠)8⁠5⁠万円15万円の減少
80%​(A80万円、​B2⁠0⁠万円⁠)7⁠6⁠万円24万円の減少

資産Aは​値動きが​大きく、​資産Bは​変わらないと​仮定した​架空の​例です。​Aの​割合が​大きい​ほど、​全体の​減り方も​大きくなります。​どの配分が​よいかを​示す​ものではなく、​許容度に​合わせて​自分で​考える​材料です。

やさしく​言うと、​同じ100万円でも、​値動きの​大きい​資産の​割合が​高いほど、​全体の​上下も​大きくなります。

要点

資産配分は​資産ごとの​割合の​ことです。​値動きの​大きい​資産の​割合が​高いほど、​値下がり時の​全体の​減り方も​大きくなります。

時間とともに​配分がずれる

値動きで​割合が​崩れた​とき、​元の​割合に​戻す​ことを​リバランスと​いいます。

日本証券業協会(この節の出典の一覧へ)は、を、​株式、​債券、​投資信託などの​価格が​上下する​ことに​よって、​当初の​割合が​崩れてしまった​ポートフォリオを​元の​状態に​戻すことと​説明しています。​割合が​ずれるのは、​資産ごとに​価格の​動きが​違う​ためです​(この​教材の説明⁠)⁠。

架空の​例:50対50が、​値下がりでずれる

これは​架空の​数字です。​資産Aと​資産Bに​50万円ずつ​持っていて、​Aが​30%下がり、​Bは​変わらなかったとします。​手数料は​考えません。

  1. Aは​50万円×0.7で​35万円、​Bは​50万円の​ままで、​合計は​85万円です。
  2. 割合は、​Aが​約41%、​Bが​約59%で、​50対50から​ずれました。
  3. 売買で​戻すなら、​Bを​7万5,000円分​売って​Aを​買うと、​どちらも​42万5,000⁠円です。
  4. お金を​足して​戻すなら、​Aに​15万円を​足すと、​どちらも​50万円です。

値下がりした​側の​割合が​小さくなり、​配分が​ずれました。

日本証券業協会は、​リバランスの​時期と​して、​毎年​1回など​一定の​期間ごとに​行う​場合と、​最初の​状態から​1割以上ずれたらなど​変化に​応じて行う​場合を​挙げています。​売買を​伴うと​手数料が​かかる​ため、​年1回程度の​見直しが​適当と​考えられているとも​説明しています。​上の​二つの​戻し方は、​同協会が​挙げる、​割合の​大きい​部分を​売る​方法と、​新たな​お金を​足す方法に​あたります。

常に得になるとは限りません

同協会は、​特定の​投資対象が​値上がりし続ける​場合や、​値下がりし続ける​場合には、​リバランスを​行った​ことが​マイナスに​働くこともあると​説明しています。

やさしく​言うと、​リバランスは​「ずれた​割合を、​決めた​割合に​戻す作業」で、​利益を​約束する​ものでは​ありません。

要点

値動きで​配分は​ずれます。​元の​割合に​戻すリバランスには​方法が​ありますが、​常に​プラスに​働くとは​限りません。

確認問題

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事情が​変わったら​配分を見直す

許容度も​配分も、​暮らしの​変化に​合わせて​見直す​ものです。

日本証券業協会(出典「ポートフォリオのリバランスのタイミングを教えてください|投資の時間|日本証券業協会」を別のタブで開きます)は、​転職や​退職、​子供の​誕生や​卒業など、​事情の​変化が​あった​ときは、​「そもそも​何に​どのくらいの​割合で​投資するか」から​見直すことも​必要と​説明しています。​同協会は、​いつ、​どのように​リバランスするかは、​毎回やり方を​変えず、​自分で​ルールを​決めて​行うと​述べています。

個別の​事情に​合わせた​相談には、​金融経済教育推進機構​(J-FLEC)(この節の出典の一覧へ)の​認定​アドバイザーが​います。​J-FLECは、​特定の​金融機関や​金融商品に​偏らない​中立的な​立場で​アドバイスを​行う​人材と​説明しています。​また、​相談料の​目安などの​情報を​充実させるよう、​アドバイザーに​働きかけているとも​説明しており、​相談が​有料の​場合が​あります​(この​教材の​説明)。​このレッスンは、​特定の​配分を​すすめる​ものでは​ありません。

配分を工夫しても、元本割れの可能性は残ります

金融庁(出典「資産形成の基本:NISA特設ウェブサイト」を別のタブで開きます)は、​株式や​投資信託などへの​投資は、​預貯金より​高いリターンを​期待できる​一方で、​元本割れの​おそれも​あると​説明しています。​配分は、​リスクの​大きさを​調整する​材料であり、​損失を​なくす方法では​ありません。

やさしく​言うと、​配分は​一度​決めて​終わりではなく、​自分の​事情が​変わったら​考え直す​ものです。

要点

事情が​変わったら、​配分から​見直すことも​必要です。​個別の​判断は、​中立的な​立場の​窓口に​相談できます。

理解度チェック

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まとめ

このレッスンで​押さえたい​ことです。

  • リスク許容度は、​どの程度リスクを​引き受けられるかの​ことです。​日本証券業協会は、​客観的な​事情と​主観的な​性格の​両面から​考えると​しています。
  • 許容度には、​年齢、​収入・資産、​経験、​ライフイベント、​性格が​関わります。​事情が​変われば​許容度も​変わりうると、​この教材は​考えます。​投資に​回す​お金は、​使う​時期で​分けて​考えられます。
  • 年代別の​考え方は​一つの​考え方です。​同じ年代でも​事情は​違い、​数字の​目安は​この教材では​示しません。
  • 値動きの​大きい​資産の​割合が​高いほど、​値下がり時の​全体の​減り方も​大きくなります。
  • 値動きで​配分は​ずれます。​元の​割合に​戻すリバランスは、​常に​プラスに​働くとは​限りません。

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出典と最終確認日

このレッスンの​事実は 2026年10月11日 に​確認しました。

ご利用にあたって

この教材は​一般的な​情報を​伝える​ための​もので、​特定の​商品の​売買や​投資を​勧める​ものでは​ありません。​税や​法律など​個別の​判断は、​金融庁や​国税庁などの​公的な​情報を​確かめたうえで、​専門家に​ご相談ください。